政治【櫻井よしこ 菅首相に申す】献金問題の深い闇+(3/3ページ)(2011.7.14 03:03

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【櫻井よしこ 菅首相に申す】
献金問題の深い闇

2011.7.14 03:03 (3/3ページ)

 だが、鷲尾氏の政治活動のためだったはずの資金から、氏の知らない間にめざす会や市民の党に合計776万円が献金されていったというのだ。鷲尾氏は不本意だったが、結局酒井氏は鷲尾事務所に4年間在籍した。酒井氏が鷲尾事務所に差し出した政治資金は年1千万円どころか、4年間でもその額に達しなかったという。

 氏が騙されていたと感じたのは当然で、現在、氏は彼らとは無関係だ。菅首相はどうか。「連携することでプラスになると考えた」と今月7日、語ったように、首相こそ確信犯なのだ。

 首相は1989年、北朝鮮の大物工作員、辛光洙(シン・ガンス)の早期釈放嘆願書に署名したことでも知られる。辛は80年の原敕晁(ただあき)さん拉致事件の実行犯で、韓国に潜入中、逮捕され、死刑判決を受けた。

 一国の政府が正式の裁判で死刑判決を下した犯人を釈放せよと、他国の政治家が要求するのは軽い行為ではない。強い思い入れを反映した重い政治決断だ。その重い決断による嘆願が露見したとき、首相は辛が拉致犯だとは知らなかったと釈明したが、それで済む問題ではない。首相の思想をこそ、厳しく見詰めるときだ。

 拉致実行犯の辛光洙釈放嘆願の事実、市民の党の勢力が民主党に浸透している事実、市民の党代表が菅首相の30年にわたる友人で、その関連組織に首相個人の資金管理団体から6250万円が寄付されていた事実、首相には民主党から1億2300万円が寄付され、菅執行部の民主党が事実上市民の党などを支えていた事実。

 いずれも法律の範囲内でなされているが、その巧みさゆえに尚、菅氏を包み込む闇の暗さと狡猾(こうかつ)さが痛感される。この首相の下で民主党はあらぬ方向に暴走しつつある。暴走の先には日本の最大不幸が待ち受けている。一刻も早い全容の解明と菅首相退陣が必要だ。

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