政治【櫻井よしこ 菅首相に申す】献金問題の深い闇+(2/3ページ)(2011.7.14 03:03

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【櫻井よしこ 菅首相に申す】
献金問題の深い闇

2011.7.14 03:03 (2/3ページ)

 フランス国歌は革命歌で、「武器を取るのだ、わが市民よ! 隊列を整えよ! 進め、進め! 敵の不浄なる血で耕地を染めあげよ!」と謳(うた)い上げる。「血で耕地を染めあげよ」と鼓舞する国歌に、首相は「荘厳といえば荘厳」という感想を寄せた。とどの詰まり、君が代でなければ何でもいいということなのだろう。菅氏と、先の横浜市議ら及び市民の党は、価値観を共有すると考えてよい。

 市民の党はまた、よど号ハイジャック犯の故田宮高麿と妻の森順子容疑者の長男の森大志氏を今年4月の三鷹市議選に候補者として擁立した。森容疑者は1980年、石岡亨さんと松木薫さんを欧州から北朝鮮に拉致し、現在国際指名手配中である。

 この種の活動を展開中の市民の党代表の酒井剛(ペンネーム・斉藤まさし)氏は首相の30年来の友で初当選の時には選挙を手伝ったと報じられている。30年来の付き合いを通して首相は酒井氏らの実態を知悉(ちしつ)しているはずだ。

                   ◇

 首相のお友達ゆえか、市民の党は巧みに民主党に浸透した。驚くのが民主党の保守派と見られてきた鷲尾英一郎衆議院議員のケースだ。前述の市民の党代表の酒井氏が鷲尾氏の公設第一秘書を4年にわたって務め、酒井氏の差配で鷲尾氏の政治資金団体からめざす会に330万円、市民の党に446万円が献金されていた。

 なぜこんなことになったのか。取材に鷲尾氏が語った。「酒井氏との出会いは05年の初出馬のとき。父の友人で信頼できる人から紹介され、選挙を手伝ってもらいました。当選すると、政治資金と地元担当秘書としておいてほしいというので、公設秘書にしました。そのときの約束は毎年1千万円の政治資金を集めるということでした」

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