「時空犯罪者、トミタケ!著作権法違反で逮捕する!」
前世の文化をそのままぱくって偉大な音楽家であり、文学者となって
この世の春を謳歌していたトミタケは身柄を拘束された
モンブランのような家にずかずかと土足で踏み込んでくるスーツにネクタイ
「超時空JASRACもとい、楽曲管理局員か!」
「あなたはこの世界で沢山の音楽や小説などを販売して利益を得ましたね?」
「偶然の一致だ!」
「アカシックレコードアクセス!」
管理局員がPDAに付いた読み取りセンサーでトミタケの体をスキャンする
すべてを監視し情報を蓄積しているデータベースにアクセスし、トミタケの書いた物と原点世界のデータと照合する為にアストラル認証で個人を特定するのだ
「80パーセントが一致した、これより強制徴収を執行する!」
トミタケの体が量子分解され情報となり、抽象化された掃除機で
魂が崩壊しない程度にマナを吸い取る
マナは魂を構成する単位でたいていの世界に存在するので
管理局はこのマナを使用量として引き落としする
トミタケの家は高級住宅街にあったので、騒ぎに乗じて
浮浪少年たちが様子を伺っている
「思ったより違法コピーが多いな」
「よし、面倒だから広域徴収(SPAM)する」
「げっあれは無関係な人間からも吸い取るからクレームが増えるぞ」
「なにどうせ文句を言うだけだろう」
管理局が富裕層から徴収した結果、国家を支える高級官僚や商人たちは
まさに抜け殻となり
大国の崩壊が引き金となり世界が滅亡する
現地民がいくら死のうが感知しない これが管理局が嫌われる原因である