来社したアントニオ猪木(右)と会談した産経新聞社・倉井専務取締役大阪代表(中)とサンケイスポーツ・植村編集局長【フォト】
やりました! サヨナラ勝利。桧山が決めてくれました!
昨夜の甲子園に駆けつけた方は、かなり“おトク感”があったと思いますよ。1点を争う緊迫ゲーム…。それに、なんてったって九回のドラマ。劇的勝利で、阪神の借金は2。勝率5割復帰も見えてきました。
そして、六回にはビッグゲストが登場したからです。燃える闘魂・アントニオ猪木さん。同行していた文化報道部デスク澄田垂穂は「満員のスタンドが、猪木さんが登場したら一斉にたちあがって…身震いがしました。あれが見事に阪神にサヨナラを呼んだと思います。終盤も猪木さんはズッと『阪神勝てよ!』とすごい迫力。走っていってナインに闘魂ビンタをしかねない勢いでしたから」という。
これはサンスポの特別コメンテーターとして猪木さんが“参戦”、球団もそれならぜひ…と六回表の巨人の攻撃終了後に登場となったのであります。
甲子園に行く前に産経新聞大阪本社を猪木氏が表敬訪問。まず倉井銑太郎専務取締役大阪代表と歓談。さかんに、「日本の政治の現状」を嘆いていたそうだ。
当然、サンスポ編集局もかなり早くからみんなソワソワしてました。昼の会議で、越後屋局長植村徹也がいきなり「元気ですかぁ!」と大声を張り上げた。なに、本人は猪木さんの物まねのつもりでしょうが、シーラカンスが、猪木さんのマネをしても似るわけがない。全員シラーッとした。慌てたシーラカンスは「おいおい、今朝、家で嫁さんにされたのと同じリアクションをせんといてくれや…」だと。ということは家を出るときも「元気ですかぁ!」とやって、奥方にシカトされちまったらしい。受けないギャグを会議でやるなよ。
スポーツ大好きの皆様にはいろんな形で「アントニオ猪木」は存在感たっぷりでありましょう。サブデスクの大沢謙一郎は、子供の頃は毎週金曜夜8時から「ワールドプロレスリング」を見た1人。学生時代は大阪城ホールに行き、講演会もかけつけた。もっとすごい「猪木フリーク」は関大時代にKWA(プロレス同好会)に所属していた整理部の矢田雅邦で、猪木さんが来社してサンスポ編集局に現れるや有名な入場曲「炎のファイター」をかけたからますます大興奮。さっそく本物が顔をだしての「元気ですかぁ!」にしびれて続いて整理部員に次々と“闘魂注入”のビンタ。これがまたド迫力で…。
しかも当番デスクはビヤ樽三木建次で、これがまた“猪木世代”だからもうあのまん丸顔でデレーッとしてた。
ところが、試合は1点の攻防で三木はもう生きた心地がしない。局長はすっかり猪木ファンになって「今日はドヒャッと“闘魂紙面”をつくれよ、ビヤ樽ッ聞いてるか」とすごむ。そんな注文通りにいきまっかいナ…と思いつつ三木は脂汗を流していたら、ご覧の通りのサヨナラ。そこでヤツは思わず叫んだね。「これって、どないしょ。わけがわからんぞぉ」。
おい、誰かビヤ樽に闘魂ビンタをかませろ!
(紙面から)