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2011.07.11

原作者の海堂尊先生が撮影現場を訪問 「よく知ってるはずの話なのにぜんぜんわからない(笑)!」

『アリアドネの弾丸』の原作者、海堂尊先生が撮影現場にいらっしゃいました。

海堂先生がバチスタシリーズの現場を訪れるのは、これで3回目。主演の伊藤淳史さんや仲村トオルさんとはすっかり顔見知り。あいさつの言葉も「お久しぶりです」と交わしていました。撮影は、高橋克典さん演じる斑鳩、小西真奈美さん演じる笹井スミレも登場する重々しい空気のシーンで、海堂先生は固唾を呑んでモニターを凝視。そして一言、「斑鳩さん、怖いですね~……!」。
その後、縦型MRIや、解剖室のセットもじっくり見学。作家である以前にドクターである海堂先生にとっては、あまりにもおなじみの風景で、「今からここで仕事をしろって言われているくらいリアルですねぇ」と苦笑交じりのコメント。逆に言えば、プロの目からもお墨付きというわけ!かなり素晴らしいセットが仕上がっている証明になりました。

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ここで、海堂先生にインタビュー!

――連続ドラマとして第三弾を数えます。どのようにお感じですか?
「映像化にはいつも有難く思うんですよ。小説を書くのは一人だけど、映像化には大勢の方が関わって立体化していき、僕が想像だにしなかったものを見せてくれますから。もう、楽しくて仕方がないんです。今回も始まるのを待ちわびています」

――撮影をご覧になっていかがでしたか?
「伊藤さんと仲村さんのコンビはすっかり安定していて、勧善懲悪の神話というか、“水戸黄門”的なものさえ感じました(笑)。ほんのワンシーンを見せてもらっただけですが、それだけで、今回のドラマ全体に流れているであろういい緊張感や、各キャラクターの厚みを感じますね。それぞれが生きてきたキャリアを背負いながらセリフをしゃべっている、それが確実に伝わってきました。キャラクターの厚みというのは、物語の太い背骨になりますね」

――斑鳩の高橋克典さん、笹井の小西真奈美さん、お二人の印象を聞かせてください。
「斑鳩さん、怖いですね~!いやもう高橋さんはカッコいい。高橋さん自身の本性は悪だろうって思わせるくらい迫力です。それも、善悪という簡単な言葉では裁ききれない、確信犯的な深みの悪。強大な悪役が物語を光り輝かせる意味では、ガンダムでいうシャアみたいな感じでしょうか(笑)。仲村さん(白鳥さん)、今回は相当に苦戦するんじゃないですかね!小西さんは、その質問を受ける前に“かわいいです!”と即答したかった(笑)。このドラマシリーズの唯一の欠点は、こんなにかわいいドクターや看護師さんがいたら、医者は仕事にならないし、患者は治療に専念できませんっ……と言いたくなる点です(笑)」

――今回のドラマはAiにまつわる物語です。Aiは、そもそも海堂先生が提唱され、尽力されてきたものですが、それがドラマになることについてどう思いますか?
「Aiは、医療の専門家より、むしろ一般の人々が直感的に理解しやすいものだと思います。なぜなら、遺体を傷つけないで死因が究明できるから、残された遺族の方々の気持ちを救ってくれるものになると思うんです。
バチスタがドラマ化した2008年の段階では、Ai設立の最前線に僕もいました。現在は、このドラマのAi監修にもあたっておられる山本正二先生をはじめ、現場の先生方が邁進してくださっているので、今の僕はAiセンターの背後から後方支援をしています。つまり、僕のAi活動は、このドラマシリーズと共に育ってきたともいえるんです。本当に感慨深いですね。実際に警視庁から依頼を受けて鑑定することもありますし、厚労省のAiに関する検討会もつい先日開催されました(2011.5.30.)。その意味でも、ものすごくタイムリーなドラマ化だと実感しています。そのうち、現実とドラマ、どっちが先に進んでいるのか分からなくなるかも……!?」

――先生の小説にある空気感を活かしつつ、ドラマはオリジナルの物語を綴っていきます。今回はどのような期待をされていますか?
「スタッフの方々が、意地になっても結末を予想させない、謎解きに気づかせないような作り方をしていますよね。毎度のことながらすごいです。だから僕も、この話、よく知っているはずなのになんだかぜんぜんわからないじゃないか!って気持ちにさせられています(笑)。僕が書いたはずなのに知らないなぁって、そんな感じなんですよ。今回もドラマでは、原作を凌駕するほどのトリックを用意しているそうで、僕も単純に楽しみです。小説は原曲、ドラマは変奏曲。どちらにも耳を傾けて味わってもらえるとうれしいですね。どうぞよろしくお願いします!」

次回のトピックスでは、海堂先生のお話にも登場した、Aiセンターの山本正二さんにお話を伺います。山本先生は、いわば現実世界の島津先生。と、同時に、センター長の田口先生でもあるのです!一人二役の山本先生による分かりやすいAi解説を読んでおけば、ドラマがもっと楽しくなりますよ★

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