東京電力福島第1原発事故で避難生活を余儀なくされている福島県大熊町や浪江町など双葉郡の住民約300人が12日、早期収束と生活の保障を求め東京都内でデモ行進した。
住民らは「故郷を返せ」などと書かれた段ボールを掲げ、国会議事堂前でシュプレヒコール。高齢者の姿も多く、最高気温が32度を超えた真夏の東京で「放射能から子供を守れ」と訴えた。
日比谷公園で開かれた決起集会では、富岡町の自動車整備業、渡部彰一さん(40)が「(世間の)関心が薄れると復興が遅れてしまう。まず声を上げよう」とあいさつ。与野党の国会議員が壇上に上がると「政治家は仕事をしろ」と、怒りの声も上がった。【池田知広】
毎日新聞 2011年7月13日 東京朝刊