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【大相撲】魁皇 腰砕けで3連敗2011年7月13日 紙面から
◇名古屋場所(3日目)(12日・愛知県体育館) 千代の富士に並ぶ史上1位の通算1045勝にあと1勝の大関魁皇(38)=友綱=は、関脇鶴竜にあっけなく押し倒されて初日から3連敗を喫した。鶴竜は3連勝とした。他の横綱、大関陣は安泰。8連覇を狙う横綱白鵬(26)=宮城野=は嘉風をはたき込んで全勝をキープした。把瑠都は旭天鵬を寄り切り、日馬富士も豊ノ島を寄り切ってともに3連勝。かど番の琴欧洲は土佐豊を寄り倒し、大関昇進を目指す琴奨菊とともに2勝目を挙げた。十両では新十両の千代の国(21)=九重=が3連勝。 館内から悲鳴が上がる。魁皇が腰から砕けるように崩れ落ちていった。これで初日から3連敗。千代の富士の持つ1045勝にあと1勝としながら足踏みが続く。 最初の立ち合い。左からかち上げ、突き落としに出る。だが、鶴竜の右手が手つき不十分で、立行司式守伊之助が勝負を止めた。「思い切って当たろうとした。(待ったで)相撲の流れは変わるよ」。出はなをくじかれ、2度目の立ち合い。大関候補に押し込まれ、強烈なのど輪に腰から崩れ落ちた。押し倒しで敗れた直後、何事かうめいた。それでも支度部屋では「(2度目の立ち合いは)相手に合わせて立ってしまった」と、淡々と反省の言葉を並べた。 場所前、腰の神経痛が悪化し、しびれで、関取とは一番も取っていなかったが、この日は最近の場所中では珍しく、弟弟子の幕内魁聖と12番取った。魁皇は「関取衆との感覚を取り戻そう思った」と漏らしたが、努力は実を結ばなかった。 魁皇が大関に昇進した2000年秋場所から、初日から3連敗した場所は4回あるが、3回は4日目から休場、最近の07年秋は4日目は勝ったものの、翌日敗れて、これも休場に追い込まれた。 休場を心配する報道陣に魁皇は「今のところは(休場は)考えていない。(腰の)しびれは場所中は取れないだろう」と話した。名古屋場所担当部長でもある師匠の友綱親方(元関脇魁輝)は「本人に任せている。これまで本人から言ってきたことはない」と、まな弟子の苦境に表情は険しい。あと1勝を前に魁皇は試練に立たされた。 (近藤昭和) PR情報
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