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知識がちゃんと身につく読書法「スローリーディング」3つのポイント
「情報は、知識ではない」
アインシュタイン
本を読んでも、「使える知識」になってこないのはどうして?
仕事、恋愛、人間関係...。人生で壁にぶつかったとき「本に書かれたとおり」やったのに、うまくいかなかったことはありませんか?
ふりかえれば、私の青春はそんなニガい経験ばかり。
「この本もダメだ、次!」
だなんて、あちこち本をひっかきまわしては、失敗して意気消沈。
私は読書が大好きで、「速読」を駆使しては、月に何十冊も読んでいた「多読人間」なのにどうして?
本を読む目的は「知識の吸収」じゃない!?
大学生のとき、教授にいわれてハッとしたことがあります。
「本を読む目的は、知識の吸収じゃない。決まったことを当てはめて解決できる時代なんて、とっくに終わっているんだよ。本を読んで、知識を生み出せ。見えなかったことに気がつけ。自己流にアレンジして使えるレベルに持っていけ。」
そういわれてガーンとショックをうけ、「知識吸収を目的とした、速読・多読をあらためよう」と気がつきました。(自分の頭で考えるクセもなくなっていた...。)
これからは「新しい知識を生み出して、使えるようになるため」読書をしよう。
そのためには「スローリーディング(じっくり読書)」にもチャレンジ。
今日はその教授の技法をシェアします。
「スローリーディングのポイント1」:抜き書きする
「抜き書き(ぬきがき)」というのは、「この文章、いいな」と思ったところを、そのまま紙に写す作業です。
ゆっくり書き写していると、考えるスキが生まれます。
そのスキによって頭が、受け身の「読むモード」→積極的な「考える・感じるモード」になるのです。そうなればしめたもの。「もっとこうしたらいい」とか「こういう考え方もあるよね!」という、新しいアイデアや深い応用力が生まれ、あなたは知識を生みだします。
ちなみに抜き書きには、「記憶に残りやすい」「書き手の気持ちがわかる」「文章がうまくなる」といった効用もあり、オススメです。
「スローリーディングのポイント2」:「考え・感じたこと」を書き込んでしまう
読んで知ったことよりも、「あなたが自分で考えたこと・感じたこと」のほうが何倍も価値がある。だから、頭が「考える・感じるモード」になったら、次の3ステップをとろう。
- まず、ページの上端を折る。
- 次に自分の考えが生まれたきっかけとなった所に、赤ペンで線を引いてしまう。
- そして、その横に「自分で考えたこと・感じたこと」を書きこんでしまう。
「ちょっと待った!そんなことしたら、古本屋で売れなくなってしまう」
という人もいるかもしれない。だけど、あなたの思いついたアイデアは、アマゾンやブックオフの買取価格の何倍の価値がある。そんなことで、ためらってはいけない。
その場で書かなければ、その場で忘れる。そこに書きこまなければ、そこを読み返したとき、思い出せない。
本はどんどん、汚してしまおう!
「スローリーディングのポイント3」:戻る・中断する
速読・多読を目的としていたころは、「効率」ばかりを重視していた。ページを戻ったり、中断したりするなんて、絶対にやらなかった。
だけど当時の私が大事にしていた「効率」とは、そもそも何の効率だったのだろう?
はやく読み終わる効率?はやく吸収する効率?
「考える効率・感じる効率」が大事だ。そのためには、ページを大幅に戻ったり、中断して考えたり、ときにはその本は閉じて、他の本を開いたりすることも大切です。たのしんだり、悲しんだり、ショックをうけたり、情景を思い描いたり、未来を想像したり、過去をふりかえったり、人に伝えたり、そういうことが自分を作っていく。
本の途中で戻ろう。止まろう。
大切なことは、本の中にあるのではなく、本と自分の接点にあるのだから。
読書という、「旅」をたのしむ
「あなたの人生は、移動ですか?旅ですか?
移動の人にはマイナスの回り道も、旅の人にはたのしみになる」
中谷彰宏
旅の目的は、目的地にたどり着くことではない。
道中をたのしみながら、日常では出会うことのできない、新しい発見や出会い・成長をたのしむことだ。あなたも、読書という「旅」をたのしんでみませんか?
一つのことから、多くを学びとる人がいる。一方で、たくさん体験しても、ほとんど学びとれない人がいる。もちろん、速読・多読で、多くを学び取れる人もいるだろう。ただ、私のように不器用でそれができない人は、スピードを落としてみるのもいいかもしれない。
きっと高速道路を下りたあとのように、景色がゆっくり見えるはずだ。
たくさんのことに気がついて、知識が形作られていくかもしれない。