東京で開かれるアジアオリンピック評議会の総会に出席する北朝鮮オリンピック委員会の関係者が11日夜、成田空港に到着しました。政府が入国を特別に認めたことを受けたもので、北朝鮮の当局者が日本を訪れるのは5年ぶりです。
成田空港に到着したのは、北朝鮮のオリンピック委員会のソン・グァンホ副委員長ら3人です。3人は、今月14日に東京都内で開かれるアジアオリンピック評議会の総会や関連の会議に出席するため、経由地の北京から11日午後10時前、成田空港に到着しました。ソン副委員長らは、記者団の問いかけには一切答えず、出迎えの人たちとあいさつを交わしたあと、用意された車に乗って足早に空港をあとにしました。関係者によりますと、IOC=国際オリンピック委員会のチャン・ウン委員ら2人も13日、来日する予定で、北朝鮮の一行は15日まで日本に滞在する予定です。政府は、北朝鮮による拉致問題や核実験を受けて、特別な事情がないかぎり、北朝鮮関係者の入国は原則認めないなどとする制裁措置を取っており、北朝鮮の当局者が日本を訪れるのは5年ぶりです。今回の対応について政府は、政治などの理由で国や個人への差別を行うことを認めないオリンピック憲章を踏まえ、例外的に入国を認めたという認識を示しています。