河村たかし名古屋市長の支援団体が集めた市議会解散請求(リコール)の署名簿が流出した問題を巡り、河村市長は11日の定例会見で「ある人に聞いたら自分で集めた署名をコピーして選挙で使ったと聞いた」と述べた。コピーされた署名簿が愛知県議選か名古屋市議選(3~4月)の選挙活動に使われたとの認識を示した発言で、「リコール以外に署名簿は利用しない」という支援団体の約束がほごにされたことを公式の場で認めた形だ。
河村市長はさらに「プライバシーには配慮しなくてはいけないが、コピーしても選挙に使ってもいい」と発言、違法性がないとの考えも示した。コピーを選挙に使った人物などの詳細は明かさなかった。
河村市長は会見後、毎日新聞の取材に対し、選挙で使用したケースについて「また聞きだ」と言葉を濁した。【福島祥】
毎日新聞 2011年7月12日 2時11分