ここから本文です
最終更新:2011年7月12日(火) 23時57分

背景にえさ不足、周辺から同情の声も

動画を他のプレイヤーで見る


 今回、問題となった牛の肉からは、最大で1キロあたり3400ベクレル、国の暫定規制値のおよそ7倍の放射性セシウムが検出されました。

 原因は牛のえさの「わら」でした。屋外に放置されていたこの農家の「わら」からは、規制値のおよそ57倍のセシウムが検出されたのです。

 原発事故の後、農林水産省は屋外で保管した飼料は使用しないよう通達を出していたのです。農家はこれに従わなかった形ですが、周辺の同業者から聞こえてくるのは同情の声です。

 「なんでもなければ、食べさせても大丈夫だと思う。東電の責任だと私らは思うのね」(近隣の別の農家)

 南相馬の畜産農家は、原発事故の影響で流通が途絶え、えさの確保に苦労していたといいます。

 「交通事情やえさの工場が壊れたとかで、(えさが)来るまでに時間がかかった。細く長く牛にもつように、ぎりぎりだった」(近隣の別の農家)

 この問題の影響で、南相馬の複数の農家が出荷時期を迎えた牛を出荷できない状態になりました。

 「今からは本当に全頭検査をしていただき、安心して食べられますよと、ラベルをはってもらわないことにはお客がついてこない。福島県から牛がいなくなってしまう状態です」(近隣の別の農家)
(12日23:01)

この記事の関連ニュース

2011年7月13日(水)のニュース一覧

社会