ライフ【セシウム汚染牛】「やむを得ない嘘」が招いた影響+(1/2ページ)(2011.7.12 21:08

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【セシウム汚染牛】
「やむを得ない嘘」が招いた影響

2011.7.12 21:08 (1/2ページ)

 福島県南相馬市の畜産農家から出荷された肉用牛から国の基準値を超える放射性セシウムが検出された問題の波紋が広がっている。出荷時の検査や自治体のサンプル検査をすり抜け、一部が市場に回っていた事実は、関係者に大きな衝撃を与えた。

 問題の農家は緊急時避難準備区域にあり、原発事故前に刈り取った稲わらを屋外で保管。汚染された稲わらを餌として牛に与え、牛が内部被曝(ひばく)した。農家は県の聞き取りに対し、屋外にあった稲わらを使ったと伝えておらず、県も虚偽の申告を見抜けなかった。

 原発事故後、南相馬市は燃料不足や避難などで大混乱し、現地のあらゆる物流は停滞した。牧草や配合飼料も入らなくなり、汚染牛を出荷した農家は「震災後に配合飼料が不足し、やむなく与えた」としている。

 「周囲が避難する中で、何とか頑張ろうとしていた」「福島の畜産業を立て直すために頑張っている仲間。責めることなんてできない」。汚染牛を出荷した農家に対し、周辺農家などは同情的だ。しかし、「やむを得ない嘘」が招いた影響は大きい。

 

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