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バイアグラ服用し高級ソープ通う65歳男性 HIV感染判明

2011.06.02 15:59

 厚労省エイズ動向委員会が5月23日、昨年1年間に国内で確認された新たなHIV感染者数とエイズ患者数を発表した。それによれば、昨年1年間に新たに報告された国内のエイズ患者は469人と、過去最多を記録。また、HIV(エイズウイルス)への感染が判明した人も1075人で、過去3番目の多さだ。さらに、60代の新規感染者が増加しているという意外な実態も明らかになった――。

 高齢者にエイズ感染者が増えている理由は何なのか。WHOはその原因として、1990年代後半から流行し始めたバイアグラを始めとする勃起不全治療薬を使用することで性活動が活発になったこと、若い世代と比較すると正確な性教育を受けて来ずコンドームを使用することに違和感を持っていること、女性の膣の粘膜が薄くなっていることなどを挙げている。

 日本でも勃起不全治療薬は流行している。専門家は、それに伴い、不特定多数との浮気や風俗に通う高齢者が増えているのではないかと分析する。65歳の男性・Aさんは、定年後に行なった健康診断で、自分がHIVに感染していることを知った。

「サラリーマン時代は毎年健康診断を受けていましたが、もちろん、HIV検査は項目に含まれていなかった。定年後、せっかく自腹で検査費用を出すので、この際、隅々まで健康チェックしておこうと各種の検査を受けた。そこで、HIVに感染していることがわかったんです」(Aさん)

 思い当たるフシは確かにあった。3年前からバイアグラを服用するようになり、“自信”が持てるようになったことから、風俗店に何度か通っていたからだ。高級店だったため、「性病などのチェックもしっかりしているだろう」と思い、コンドームなしで挿入していたという。

 風俗店も今や、コンドーム着用はもちろんのこと、女の子への定期検査を行なう店が多いが、「女の子によっては、こっそりナマで挿入させることをウリにしたり、お客の機嫌を損なわないためにナマで応じる子もいる。また、高齢者の中には、ゴムを付けると勃起しにくくなるため、ナマでの挿入を求める人が多い」(風俗店経営者)という事情もあるようだ。

 もちろん勃起不全治療薬を使うことは、心身ともに元気な老後を過ごすうえで有効な方法である。とはいえ、若さを取り戻して喜ぶあまり、感染症予防を怠っては後で大きなしっぺ返しを食らうことになる。

※週刊ポスト2011年6月10日号

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