仮設住宅で40代男性も死亡
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仮設住宅で40代男性も死亡

7月12日 6時5分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

宮城県の被災地の仮設住宅で、高齢者の孤独死が相次いで明らかになった問題で、高齢者だけでなく、働き盛りの40代の男性も亡くなっていたことが、新たに分かりました。医師は、長引く避難生活などによるストレスや心労が背景にあるとして、幅広い世代の被災者に警鐘を鳴らしています。

この問題は、宮城県の被災地の仮設住宅で、高齢者の孤独死が相次いで明らかになったもので、このうち名取市では、独り暮らしの81歳の女性がトイレで倒れて亡くなっているのを、訪ねてきた親戚が見つけました。さらにNHKが調べたところ、高齢者だけでなく、先月29日には、石巻市の仮設住宅で49歳の男性が亡くなっていたことが、新たに分かりました。男性は妻と子ども2人の4人暮らしで、避難所で1か月ほど生活したあと、亡くなるおよそ3週間前に仮設住宅に移りました。男性は、外出先から自宅に戻ったあと、横になっていましたが、返事がないため、家族が様子を見に行ったところ、呼吸をしていない状態だったということです。病院に運ばれましたが、すでに亡くなっていました。死因は不整脈とみられています。家族によりますと、男性は、震災のあと、めまいなどを訴えるようになり、血圧が200まで上がることもあったということです。男性を診断した病院の医師は、長引く避難生活などによるストレスや心労が背景にあるとして、高齢者だけでなく、幅広い世代の被災者に警鐘を鳴らしています。これについて、石巻赤十字病院の石橋悟救急部長は、「お金はかかるし、仕事はないしということになると、苦しい生活になるんじゃないかと思うんですね。ストレスになる人もいて不思議ではないと思います。巡回だったり、保健師さんの健康調査だったり、それを仮設住宅に移ったあとも、ある程度継続してやっていくのが、今の時期はまだ大切なんだと思います」と話しています。