2011年5月18日 12時42分 更新:5月18日 12時49分
参院は18日午前の本会議で、憲法改正原案を審議する憲法審査会の運営規程を民主、自民、公明、みんなの党などの賛成多数で可決した。衆院の規程は09年に制定されており、衆参両院で憲法改正のためのすべての制度が整備された。ただ、与野党の対立が深刻化する中、両院とも委員選任のめどは立っておらず、当面、休眠状態が続きそうだ。
規程は、委員数を45人としたほか、▽審議は原則公開▽改憲原案に関する公聴会の開催を義務化--することを盛り込んだ。
審査会は、改憲手続きを定めた国民投票法成立に伴い07年8月に両院に設置された。衆院は09年6月、当時多数派だった自公両党の賛成で規程を制定。一方、参院は民主などに改憲慎重論が根強いことから先送りしていたが、昨年の参院選で野党が参院の多数を占める「ねじれ」状態となったことから、民主が自公に譲歩した。
18日の本会議では、共産、社民両党が反対したほか、出席した民主議員102人のうち5人が棄権した。
審査会は、「衆院100人、参院50人」以上の賛成で発議された憲法改正原案を審議。出席委員の過半数の賛成で本会議にかけられる。両院で総議員の3分の2以上が賛成すれば、憲法改正の可否を問う国民投票が実施される。【松尾良】