2011年5月16日 19時42分 更新:5月16日 22時20分
大震災の地盤沈下で道路が連日冠水している宮城県石巻市渡波(わたのは)地区の市立万石浦(まんごくうら)小は16日、大潮の前に帰宅できるよう下校時間を1時間繰り上げた。保護者らは市に対し、通学路の安全対策を求めているが、有効な手だてはないという。
同地区は震災で地盤が約70~80センチ沈下し、以来、ほぼ毎日2回、冠水している。マンホールから海水があふれ、車は水しぶきを上げて通過している。市は一部を盛り土しているが、冠水を防ぐ有効策はないという。
同小6年の近藤将生(しょうき)君(11)は「早く帰れるのはうれしいけど、遊びに行く時は怖い。4月下旬の大潮の時は腰から下がつかり、冷たさに痛みを感じた」と話していた。【中村藍】