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東日本大震災:福島第1原発事故 柏・印西清掃工場、セシウム1万ベクレル超 /千葉

 ◇焼却灰、埋め立て中止

 柏市の2清掃工場と印西市、白井市、栄町でつくる印西地区環境整備事業組合の印西クリーンセンター(印西市大塚1)で発生した焼却灰から、1キログラム当たり1万ベクレル以上の放射性セシウムが検出されたことが、8日分かった。東京電力福島第1原発事故の影響とみられ、柏市と同組合は国の指針に従い、同8000ベクレルを超える焼却灰の最終処分場への埋め立てを中止し、一時保管している。数値が下がらずに一時保管が続けば、新たな可燃ごみの受け入れができなくなる懸念が出ている。【早川健人】

 柏市によると、放射線量を下げるために一般家庭が庭の草刈りをしたり、樹木の枝や葉の剪定(せんてい)をして可燃ごみとして出したため、数値が上がった可能性があるという。

 印西クリーンセンターが4日に測定した結果、焼却灰から同約1万4000ベクレルの放射性セシウムを検出した。同組合は最終処分場(印西市岩戸)内の倉庫に密閉して外部に漏れないように保管している。

 一方、柏市船戸の北部クリーンセンターと柏市南増尾の南部クリーンセンターでも、放射性セシウムの数値が、いずれも1万ベクレルを超過している。

 柏市はすでに6月末から焼却灰の埋め立て処分を中止しているが、「今月10日の住民説明会まで詳細は言えない」(浅羽大嗣副市長)として正確な数値を明らかにしていない。別の市幹部は「迷惑施設である清掃工場や最終処分場(柏市布施)を受け入れてもらった歴史的な経緯から、まず地元に説明したい」と話す。

 これに対し、最終処分場近くに住む市民(61)は「処分場は茨城県境にも近く、柏市だけの問題ではない。子育て世代の関心も高い。一刻も早く情報公開すべきだ」と市の対応を批判している。

毎日新聞 2011年7月9日 地方版

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