玄海原子力発電所の説明会を巡る九州電力のメール問題で、運転再開に賛成の意見を出すようメールで指示したことを鹿児島県議会の委員会で否定していた幹部が11日、改めて委員会に出席し、「部下が安易にメールで要請した」と述べ、部下の判断で行われたという考えを示しました。
この問題は先月、佐賀市で玄海原発の2号機と3号機の運転再開に向けて住民からの質問を受け付ける国主催の説明会が開かれた際、九州電力原子力発電本部の課長級の社員が、子会社と社内の一部に原発の運転再開に賛成する意見を説明会に送るようメールで指示していたものです。この問題について、4日に開かれた鹿児島県議会の原子力安全対策特別委員会で、原子力発電本部の中村明副本部長は、メールで指示したことを否定していました。問題の発覚を受けて11日、鹿児島県議会の特別委員会が再び開かれ、九州電力の中村副本部長と山元春義副社長が参考人として呼ばれました。まず、山元副社長が「県議会と県民の信頼を損なうことになり、心からおわびしたい」と謝罪しました。続いて、中村副本部長は4日の特別委員会でメールによる指示を否定したことについて「部下に説明会を周知することは伝えたが、その後、フォローしていなかった。部下が安易にメールで要請した」と述べ、前回の発言は故意ではなく、メールによる指示は部下の判断で行われたという考えを示しました。