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【大相撲】

白鵬 感謝1勝 8連覇へ誓い新た

2011年7月11日 紙面から

白鵬(左)が寄り切りで栃ノ心を下す=愛知県体育館で

写真

◇名古屋場所(初日)

(10日・愛知県体育館)

 八百長問題で開催が見送られてきた本場所が1月の初場所以来、半年ぶりに開幕。横綱白鵬(26)=宮城野=は小結栃ノ心を一気に寄り切り、前人未到の8連覇へ好スタートを切った。大関魁皇(38)=友綱=は平幕の嘉風に送り出され、千代の富士と並ぶ史上1位の通算1045勝にはあと1勝のまま。大関昇進を狙う関脇琴奨菊は豊ノ島の寄りに完敗した。他の大関陣は、かど番の琴欧洲が旭天鵬に寄り切りで快勝。把瑠都は小結豪栄道をつり出し、日馬富士は土佐豊のうっちゃりをこらえて寄り切った。関脇稀勢の里と鶴竜は白星発進した。

 土俵入りの後に行われた賜杯返還式。白鵬は心の中で天皇賜杯に言葉をかけた。「あと2週間待っていてくれ…」。ほかの力士にこの賜杯は渡さない。「輝き、重さ。いろんな意味の重さね。感じました」。優勝への思いをあらためて強く感じた。

 取組にも表れた。右を差し一気に前に出る速攻で栃ノ心を寄り切り。同じように注目を浴びる魁皇、琴奨菊が本来の相撲を取りきれない中で、横綱はまったく動じず白星スタートを切った。

 初場所以来、半年ぶりの通常開催。「自分の中では5月技量審査場所も本場所という意識でやった。(ただ)気持ちの面では15日間、感謝しながらやっていきたい。それがテーマ」。熱い思いは胸に秘めて話した。

 昨年の野球賭博問題から八百長問題…。激動の1年で精神的にたくましさを増した。日本のトップとして苦悩する菅直人首相に「この時期総理になるの、1つの宿命だからね。応援してあげたらいいのに」。同じように1人横綱として角界を支える者として気持ちを理解する。

 打ち出し後に白鵬が向かったのは名古屋市内のホテルだった。賜杯がなかった昨年名古屋場所で手作りのトロフィーを贈ってくれた、トヨタ自動車の豊田章男社長に会うためだった。

 「今場所、社長が初めての大相撲観戦とうかがいました。その中でいい相撲が取れてうれしいです」と白鵬。豊田章男社長も「素晴らしい相撲を毎日取り続ける横綱にわたしも引き込まれた。宮城工場まで気を使って来ていただいて、1人1人握手してくれた。横綱はみなさんを幸せにする不思議な力がある。1人横綱で支えてくれている、そんな彼を応援していきたい」と激励。社長の思いに横綱も「2年ぶりに賜杯が名古屋に戻ってくる。それを抱いている姿を見せたいです」と優勝を約束していた。 (岸本隆)

 

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