大きなジェスチャーで熱弁をふるうストイコビッチ監督(中)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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鉄は熱いうちに打て−。名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(46)は10日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターでの練習で、9日の神戸戦(ホムスタ)の出場メンバーを集め、ゲキを飛ばした。不敗記録は続いたものの、後半の試合内容に指揮官は強い危機感を持った。10分近い熱弁で、13日の鹿島戦(豊田ス)に向けて選手の奮起を促した。
練習前に全選手で円陣を組んだ後、サブ組が練習を始めても、ストイコビッチ監督は神戸戦の出場メンバーをその場に残した。先発メンバーだけではない。途中出場のMF中村、ブルザノビッチ、FW永井もその輪に加わらせた。
中3日で迎える鹿島戦を前に伝えておきたいことがあった。「前半はボールをキープしてゲームを支配できていた。しかし後半は簡単にボールを失って何度もカウンターを受けた」。ピクシー監督が大きな身ぶりで熱弁を振るった“反省会”は10分近くに及んだ。
幾度となくカウンターを食らい、決定機も与えてしまった。幸運にも失点につながらなかったのは、神戸の決定力のなさに救われた部分がある。ただ次戦の対戦相手、鹿島はそうはいかない。決して絶好調というわけではないが、それでもJ屈指の試合巧者が、度重なるミスを見逃してくれるはずはない。もちろん選手も理解している。監督の言葉を胸に刻み、リカバリーメニューなど、それぞれの練習に戻っていった。
神戸に1−0で勝ち、不敗記録は9試合まで延びたが、まだ満足できる内容には至っていない。疲労回復に努める11日の練習休日を前に、ピクシー監督は強さを本物にしようと、早めの確認作業でミスの撲滅を徹底した。 (伊東朋子)
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