2011年7月10日11時21分
細野豪志原発担当相は10日朝のフジテレビの番組で、全国の原発を対象に新たに導入を検討している安全性評価(ストレステスト)について「再稼働の条件になってくる」と述べた。
政権はストレステストを含む原発の新たな安全確認手順について、細野氏と枝野幸男官房長官、海江田万里経済産業相で最終調整しており、11日にも政権の統一見解を公表する。
細野氏は番組で「ストレステスト自体が明確に定義されていない。欧州でよく使われる言葉だが、先進的な事例を参考にした上で日本流のものをつくらなければならない。テストの結果と再稼働が全く別ということは考えにくい。日本版の安全基準を作り、それをクリアして再稼働になる」と述べた。
テストの対象となる原発は「稼働中のものも当然対象になり得るし、(定期点検などで停止中で)再稼働するものも対象になる」として、運転状況にかかわらず全国の原発が対象になるとの考えを示した。
福山哲郎官房副長官も10日朝のNHKの番組で、ストレステストについて「(再稼働の)一定の前提条件になると思う」と細野氏に同調。「(原発の)周辺自治体や国民全体から、そのまま再稼働でいいのかという声が上がっている。実施した方が住民に安心が広がる」と述べた。
北海道唯一の原発が泊村にある。着工から30年近く。村には巨額の「原発マネー」が流れ込んだ。原発の安全神話が崩壊したいま、村はどうなっているのか。