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【政治】

ストレステスト 再稼働の前提でない  班目委員長

2011年7月10日 07時03分

 原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長が本紙の単独インタビューに応じ、菅内閣が全原発を対象に新たな安全対策として実施するストレステスト(耐性評価)について「停止中の原発の再稼働の条件だとは思っていない」と明言した。また、福島第一原発で重大事故を招いた要因として、安全委の審査体制にも不十分な点があったことを認めた上で「人災だった」と陳謝した。

 政府は十一日にストレステストの基準や手順などを正式発表する。

 班目委員長は「安全委は経済産業省原子力安全・保安院に対して総合的評価が必要だとずっと言ってきた」とテスト導入に賛成する立場を表明。ただ、菅直人首相がテスト実施を停止中の原発の再稼働の条件にする考えを示している点について「ヨーロッパでは一年がかりで運転しながら実施しており、再稼働の条件にするのはおかしい」と疑問を投げかけた。

 安全委は原発の安全性の指針を示す独立した組織で、内閣に助言、勧告を行う。

 福島第一原発事故では、安全性を事前にチェックする安全委の責任も問われているが「指針を一度決めたら見直さずに、これに沿っているから『合格』という判断を続けていた。安全対策で最新の知見がでてきても見直しが図れない状況だった」と説明。国や電力会社が「日本の原発は安全だ」と言い続けてきたことが、改革をためらわせたと反省した。

(東京新聞)

 

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