納豆への愛を語り合う福岡宏信さん(右)、石川武志さん(中)、杉本稔さん。手前の箱は納豆の容器。福岡さんがデザインした=大阪市福島区 |
納豆消費量が全国最低レベルの大阪で、その魅力を広めようと、地元のイラストレーターらが七色に輝く納豆をプロデュースした。「納豆の日」の7月10日にデビューする。
きっかけは昨夏、男友達の会話から。1人が「納豆ってクサイだけ」と言うと、イラストレーターの石川武志さん(33)とデザイン会社社長の福岡宏信さん(38)が「信じられん」と猛反発。「そんならオレでも食えるもん作ってみいや」「おう、作ったる」。売り言葉に買い言葉で、2人はプロジェクト「710(ナットー)TV」を立ち上げた。
まずはイメージアップからと、全国の納豆を食べ比べる動画を配信。友人の音楽プロデューサー杉本稔さん(45)にテーマソング「まさか納豆」を作ってもらい、ツイッターでも納豆の話題をつぶやいた。
嫌いな人でも食べられる納豆のアイデアには苦しんだが、「いろんな豆のカラフルな納豆ならかわいいかも」と思いついた。三重県の納豆メーカー「小杉食品」に相談した。豆は種類ごとに発酵の時間が違う。小杉悟(さとし)社長(50)は内心「そんなの無理」と思いつつ試作したが、発酵度合いの差が新たな食感につながり、予想外においしい。