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【プロ野球】沢村 初完封 9回に消えた2011年7月10日 紙面から
◆巨人3−1広島ねじ伏せた。9回2死二塁。巨人・沢村が最後に選んだのは、栗原の外角低めへの直球。力なく二塁前へ転がったゴロはすぐ一塁手の亀井に転送されてゲームセット。5月31日の西武戦(西武ドーム)以来、自身2度目の完投勝利。ヤクルト・久古に並ぶ今季の新人最多タイの5勝目は、3安打1失点と文句なしの内容だった。 「完封は意識しないと言えばウソになるけど、勝てればいいと開き直った」。9回に1点を失い完封は逃したが、悔いはない。心にあったのは勝利優先の姿勢。「ふがいない投球をすれば、チームが上昇する流れを断ってしまうと思い、勝つことだけを考えていました」と強調した。 前回登板の中日戦(3日・東京ドーム)で、プロ入り初めてKOされた沢村。何か変えなければと調整法を変えた。巨人時代の上原(現オリオールズ)も取り入れていた遠投中心の練習を導入。小さくなってきたフォームを大きくしたいと考えたからだった。 これが吉に出た。本来の姿がよみがえった。ダイナミックなフォームからの直球とフォークで8三振を荒稼ぎ。スキを与えなかった。沢村は、遠投の効果を「特にないです」と話したが、川口投手総合コーチは「工夫してやったことがよかったんじゃないですかね」と合格点を与えた。 今季の奪三振数は85に伸び、再びリーグトップに躍り出た。チームも4位に浮上。原監督は「いい投球をしてくれました。前回(の内容)を十分糧にして、結果を出してくれた」と称賛した。しかし、沢村に満足感はない。「直球が軸となるのでもっと磨きたい」。勝利のためにさらなる高みを目指していく。 (川越亮太) PR情報
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