ALS新治療薬 臨床試験へ
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ALS新治療薬 臨床試験へ

7月10日 4時7分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

全身の筋肉が動かなくなる難病、ALS=筋萎縮性側索硬化症の進行を抑える、新たな治療薬の臨床試験が来月にも始まることになりました。

臨床試験が始まるのは、神経細胞を増やす「HGF」というたんぱく質を主な成分とするALSの治療薬です。ALSは、運動神経の細胞が破壊され、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病で、国内の患者はおよそ8500人とされています。治療薬は、患者の脊髄に注射して神経細胞の再生を促し、症状の進行を抑えようというもので、開発に当たった東北大学や慶応大学などの研究では、神経細胞を保護し細胞どうしで情報を伝える物質の濃度を適切に保つといった効果が期待されるということです。臨床試験は、来月にも東北大学病院で始まる見込みで、症状が比較的進んでいない患者12人に投与して安全性や効果を判定する計画です。記者会見した東北大学神経内科の青木正志教授は「苦しむ患者さんの姿を見て、新たな治療を夢見てきた。できるだけ早く、薬として提供したい」と話しました。一方、ALS患者の橋本操さんは、介助する人を通じて「手足が動くようになることが患者みんなの夢です。臨床試験のことをほかの患者にも伝えたいです」と話しました。