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石川のニュース 【7月4日15時29分更新】
課長がパソコン要求か 珠洲市役所を捜索 石川県警、自宅も立ち入り 贈収賄事件
午前10時ごろ、捜査員約20人が珠洲市役所に到着。2階の建設課や産業振興課、総 務課などに立ち入り、パソコン内のデータや関係書類を調べた。緊張した面持ちで時折、 仕事の手を止めて様子を見る職員もいた。同じ頃、森容疑者の自宅には捜査員5人が入っ た。捜索は正午現在、いずれも続けられている。 捜索に先立ち、同市は午前8時45分から非公開の臨時課長会議を開いた。関係者によ ると、席上、泉谷満寿裕市長が「市民の信頼を損ねた。厳正な処分を下したい」などと訓 示した。同10時40分から職員懲戒審査委員会も開き、対応を協議している。同市は4 日付で、森容疑者の産業振興課長の職を解任し、総務課付とした。 森容疑者の逮捕容疑は、珠洲市建設課長を務めていた2009年7月、「珠洲市庁舎耐 震補強及び大規模改修工事第2期(建築)」の発注をめぐり、予算の規模や発注時期の情 報提供をするなどし、下請け工事を受注させた見返りとして押野谷容疑者から約30万円 相当のノート型パソコン2台を受け取った疑い。森容疑者は容疑を否認しているが、押野 谷容疑者は容疑を認めている。 県警捜査2課は下請け工事を受注させた見返りが現金ではなく、パソコンだったことに 着目。押野谷容疑者はパソコンが森容疑者からの要求だったことを認める旨の供述をして おり、裏付け捜査を進めている。 一方、建設業界関係者によると、元請けから日本綜合資材が受注した工事は「後付アン カー」と呼ばれる。市庁舎の耐震性を高めるため、窓枠の柱に鋼材をはめ込み、固定する 内容だったという。 工事自体は特殊な工法を必要とせず、県内でも日本綜合資材を含めて県内の複数の会社 が施工できる技術だった。県警は森、押野谷両容疑者の思惑通り、なぜ元請けから同社に 下請け工事の発注が行われたのか関心を持っており、今後元請け業者からも事情を聴くな どし、捜査を進めていく。
県警は同日午後、森、押野谷両容疑者を金沢地検に送致する。
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