2011年7月9日22時40分
ASEAN(東南アジア諸国連合)日本人商工会議所連合会の幹事を務めるバンコク日本人商工会議所の棚田京一会頭は朝日新聞のインタビューに応じ、東日本大震災後、中小企業のASEAN各国への移転の動きが強まっていることを明らかにした。
大震災後、日本の産業界では生産拠点を分散させることの必要性が再認識されたうえ、生産の足かせとなっている電力不足も解消の見通しが立たない。
トヨタ自動車のタイ法人社長も務める棚田氏は「ASEAN各国に、自動車部品メーカーを始めとする中小企業が頻繁に視察に訪れるようになった」と指摘。海外業務に強いメガバンクに顧客を奪われたくない地銀・信金が同行する例も目立つという。「折からの極端な円高に大震災が拍車をかけた」(棚田氏)格好で、バンコク商議所へのタイ進出に関する問い合わせ件数も3、4倍に増えた。(クアラルンプール=庄司将晃)
北海道唯一の原発が泊村にある。着工から30年近く。村には巨額の「原発マネー」が流れ込んだ。原発の安全神話が崩壊したいま、村はどうなっているのか。