菅直人首相(64)は6日午前の衆院予算委員会の集中審議で、松本龍前震災復興担当相が東日本大震災被災地での問題発言で引責辞任したことについて「被災地の皆さんに対して不快な発言があったことをおわびしたい」と陳謝した。その上で「任命責任は私にある」と述べ、自身の責任を認めた。
一方で首相は、東日本大震災の復旧・復興に関して「これからもやらなければならないことは責任持って、担当している限り全力を挙げて進めたい」と強調。「私は『辞める』という言葉を使ったことはない」とも語り、当面の続投に強い意欲を示した。
浜田和幸参院議員(58)を自民党から引き抜いて総務政務官に起用した人事に与野党から批判が出ていることについては「皆さんに不快な念を与えたことは申し訳ないと思うが、最終的には政治家本人と有権者の判断に委ねられるものだ」と反論した。政府が月内に取りまとめる東日本大震災の復興指針をめぐっては「全ての政党に、一緒につくる場に加わっていただけるよう努力したい」と野党側に協力を要請した。
また、首相の政治資金管理団体が、日本人拉致事件の容疑者の長男(28)が所属する政治団体「市民の党」から派生した政治団体「政権交代をめざす市民の会」に6250万円の政治献金をしていた問題については、「私の政治資金の流れは全て正式に届け出をしている。(政治献金は)事実だ」と認めた。
(紙面から)