ワークショップ、セミナー
担当者 A00 登録日時 2011-05-23 15:20 (127 ヒット)
日 時: 5月27日(金)16:30-18:00
場 所: 法経済学部東館(旧称:法経総合研究棟) 1F 103演習室
地 図: http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/about/access/campusmap
会 場: http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/about/access/
報告者: 岡川 梓 (国立環境研究所)
論 題: ヘドニック・アプローチによる東京都区部の洪水被害額の計測 ー 洪水リスク変数の内生性を考慮した分析
要 旨: 我が国では、気候変動の進展によって豪雨の頻度・強度が増大することが懸念されている。
それに伴い、現在の治水対策ではこれまでと同じ安全レベルが確保されなくなることが指摘されており、
温暖化適応策としての視点を組み入れて現行の治水対策を見直すことが求められている。
浸水被害に関する研究は、これまでに数多くの成果が蓄積されてきた。
しかしこれらの先行研究では、間接的な被害を計上してないことや、除外変数によるバイアスといった
問題に対処されていないことから、被害額を過小評価あるいは過大評価している可能性がある。
本研究では、これらの問題に対処するために2段階推計を用いてヘドニック地価関数を推計した。
本研究の推計結果によれば、浸水予想区域に含まれる地点の地価は、含まれない地点に比べて
約17%低下していることが明らかとなった。これをもとに市場で評価されている単位面積当たりの
洪水被害額を計算すると7,483,723円/屬望紊蝓東京都による推計結果50,000円/屬
比べて著しく大きい値となった。