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8日、市民団体主催の原発説明会も 佐賀市で | ||
玄海原発2、3号機の再稼働に反対する市民団体主催の説明会が8日、佐賀市で開かれた。ストレステスト(耐性評価)実施方針などで運転再開の判断は先送りになったが、会場を埋めた約300人は「安全確保はまだ。危険な原発を止め、エネルギー政策を転換しよう」と、あらためて脱原発の意識を高めた。
説明会で元原発技術者の菊地洋一・鹿児島大非常勤講師は、一企業が原発を運転し、国民にリスクを与えていいのかと疑義を唱え、「原発の配管は空中につられ、地震でどんな影響受けるか正確に解析できない。机上の計算だけの安全を信用すべきでない」と訴えた。
藤田祐幸・元慶応大助教授は、玄海1号機の劣化判断の指標となる脆性遷移(ぜいせいせんい)温度問題に触れ、「室温で金属の性質を保てない炉は危険」と指摘。「安全か否かを問う時代は終わった。事故の際の責任をどう取るのか、真剣に議論する時」と強調した。
福島市で被災し、福岡県福津市に4歳の娘と一緒に避難している宇野朗子(さえこ)さん(39)は「どんなに苦しくても、核と決別して命を一番尊重する決意の地として福島を立ち上がらせたい」と発言。「皆さんが(玄海原発を)必死に止めようとしていることに励まされる」と涙ぐんだ。
友人家族と連れ立って参加した福岡市の30代女性は「原子力は人間が扱えるものではなく、未来のためにも止めなくてはいけない。電力不足問題も、国や電力会社にあおられているだけかもしれず、うのみにしないようにしたい」と話した。 |
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2011年07月09日更新 |