図書館の役割
ここのところ、自分のことばかりにかまけていて、仕事をしていなかったので、だんだん大変なことになりつつあります。そろそろまじめにやらないといけません。しかしマーケティングの社員教育というのは中々難しいもので大変です。
さて、法科大学院創設前夜のことですが、東大法学部ではロースクールで学生が使用する書籍をどうするかについてひと悶着ありました。
日本有数の書籍の所蔵を誇る東大法学図書館があるのに何を気にしているのかと思われかねないのですが、実は、これまでの大学院の学生数とは比にならない数の学生がロースクールにはやってくるということで、絶対に本が壊れたり、なくなったりするはずだということでもめたのです。予算がないためにもう一つ図書館を作るわけにもいかないので悩ましかったというわけです。
結局、ロースクール教育に特に必要な本を再度購入して、ロースクールの自習室に置くことにしたのです。そのためロースクールの図書は、かなり中途半端になってしまっています。
もっとも実務系の図書は、法学部図書館にないものでもロースクールにはあるということで、すみわけはされてきています。結果的にはよかったのではないのかと思うのですが、ロースクール開設前夜には、法学部図書館の役割は本を保存することにあるのであるとか色々と熱い議論がされていたのです。
実のところ、書庫の出入りには厳しい制限をかけている法学部図書館でも書籍がなくなっている例はかなりあるのですが、さすがにロースクール生がみんなで押し寄せたらもっと大変なことになったと思います。
ちなみにロースクールにある雑誌を除いた書籍で一番ボロボロなのは、私の見たところ、要件事実マニュアルだと思います。もはやばらばらになっています。
東大ロースクール生がいかに要件事実マニュアルを活用しているかの証左だと思ったのですが、良く考えると要件事実マニュアルくらい使う機会が多い書籍なら買うべきですね。買うのは憚られるくらいの使用頻度しかない本とか高価な本をそろえるのが図書館の本来の役割ですね。
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