磯村(中)の激しいチャージを受けながらゴールを狙う闘莉王(左)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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名古屋グランパスは8日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで約1時間の練習を行い、9日の神戸戦(ホムスタ)に備えた。8試合負けなしと安定しながらも4引き分けがあり勝ち点が伸び悩む状況にDF田中マルクス闘莉王(30)は「足りないのはゴールだけ」と今季無得点の自らも含めてチームの決定力を意識して戦う。
ミニゲームに入ると、闘莉王を激しくマークしたのは磯村。しかし、よく見ると、闘莉王のほうから近づいていた。「ほら、イソ」とけしかけ、体を密着。3試合連続ゴールの磯村からさりげなく運気を吸い取ろうとしていた。
「名古屋らしいサッカーができるようになった。でもゴールだけが足りない」
グランパスも闘莉王も乗っていけそうで乗り切れない。この8試合負けていないが、4勝4分け。6勝2敗より勝ち点は少ない。「Jリーグのどのチームも好不調の波が激しい。でもグランパスは安定している。問題は、どうやってゴールを取るか。チャンスはたくさんある」と言うストイコビッチ監督の意見に、闘莉王も同調する。ゴールを取るべき人は自分も含めての話だ。
1−1で引き分けた仙台戦では終了間際に放ったシュートがクロスバーに嫌われる不運もあり、今季は無得点。絶好の先制機でシュートを止められた小川も今季無得点で、週明けのシュート練習では、闘莉王が「ちゃんと決めろよ」「トラップからシュートまで遅い」と尻をたたいた。チーム全体の決定力を高めようと必死だ。
左足ふくらはぎ肉離れで戦線離脱していた中村が3週間ぶりに復帰し「ナオシが戻ってくるのは本当にデカイな」と、グランパスらしいサッカーがグレードアップすることを闘莉王は楽しみにする。
ただし、4敗3分けと7試合勝っていない神戸との戦いにも「オレらだって、あんまり勝ってない」と、気を引き締めてドロー地獄からの脱出を目指す。 (木本邦彦)
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