2011年7月7日10時16分
Q テレビでは、アニメ番組がたくさん流れているね。
A いま40歳前後の人が小学生だったころは、作品数がずっと少なかった。日本動画協会の集計によると、新作と継続作を合わせたテレビ放送作品のタイトル数は1980年が61。90年代後半までは年100タイトル以下が続いていた。
それが2000年前後から急増してピークの06年には279に。その後は景気低迷もあって10年に195まで減ったが、それでも80〜90年代からみれば多い。
Q 増えたのはなぜ?
A 「深夜アニメ」の存在が大きい。以前はアニメといえば子ども向けで、夕方から夜に放送されるものがほとんどだった。それが90年代後半から、午後11時以降の深夜帯に青年向け作品が相次いで流れるようになった。
テレビ局にとって深夜は高い視聴率が期待できず、制作費をかけられない。アニメなら有名俳優が出るドラマなどに比べて低予算でもつくれる。アニメ制作会社は予算が少なくても、ビデオソフトの販売で回収できる。テレビ局と制作会社の思惑が一致したんだ。
Q 作品数が増えると、制作に携わっている人たちも大変だね。
A 短期間で多くの作品をつくろうとすると、質の維持が難しくなる。あるアニメ監督は「制作現場が猫の手も借りたい状態になり、粗製乱造してしまった。その結果、離れたファンもいる」と振り返る。
ソフトの売り上げもインターネットを通じた違法配信が広まったこともあって、ここ数年は減少傾向にある。制作費が抑えられてもソフト販売で補う、というビジネスモデルが成り立ちにくくなっている。