4人が死亡した焼き肉チェーン店の集団食中毒事件で、金沢市にある経営会社が自主再建を断念し、8日、会社を解散しました。会社側は被害者への補償に充てる資金を工面するため新たに会社を設立し、店舗などの資産の売却を本格化させるとしています。
解散したのは焼き肉チェーン店、「焼肉酒家えびす」を経営していた金沢市の「フーズ・フォーラス」です。ことし4月、生の牛肉のユッケを食べた子ども2人を含む富山と福井の4人が死亡したほか、160人を超える患者を出し、その後、会社は一部の店の再開を模索していましたが、行政の理解が得られなかったとして、自主再建を断念し、8日解散しました。その上で、2つの会社を設立し、北陸と神奈川県にある20の店を売却するなどして被害者への補償に充てる資金を工面するとしています。会社関係者によりますと、補償には5億円を超える資金が必要ということで、会社側は金融機関などに対しては債権の放棄を求めることにしています。この集団食中毒事件を巡っては、警察が大腸菌の感染ルートや衛生管理の実態などを調べています。