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「笑えない英語」の笑えない歴史 |
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2011.03.31 19:54
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このたび、スイスイ社のiPhoneアプリ第2作、「笑えない英語」をリリースします。発売日は、アップル社が優しく審査してくれれば、4月8日(金)の予定です。
英語の教材ソフトについて、じつは個人的に深い思い入れと歴史があります。 そもそもなぜこの会社が「スイスイ社」というのか。 いまでこそ「スイスイやることが企業理念」とか言ってますけど、本当は「スイスイ学べる」教育ソフトを作ろうと思って作った会社だったんです。 |
恥ずかしい過去の話をすれば、ぼくは25才まで典型的な田舎エリートでした。当時もっとも優秀な人たちが行く業界の、知る人ぞ知る精鋭たちの職場にもぐりこんで、調子よく都会の青春を謳歌していました。 その後、失恋が遠因となって自分自身のあり方に納得できず「生き直し」を試みたぼくは、いつしか道をはずれ、5年間ほど「引きこもり」になっていました。
自分で選んだ結果でしたが、それは大変に苦しい時期でした。 社会復帰をしようにも、入りたい会社には入れてもらえず、誘ってくれる会社は入りたくない会社ばかり。 誰にも知られぬように消え入りたく、寝ながら首を吊る方法を夢想したり、当時大きな話題になった「宮崎勤」と、自分自身の生活を重ね合わせて、冷や汗をかいたこともあります。
仕事も収入も友達もなく、なんとか自分の居場所をつくりたくて、しょうがなく作ったのが、このスイスイ社です。 30才のときでした。 1台のコンピュータが、ぼくの人生を変えました。かろうじてコンピュータは買ったのですが、ソフトを買う金がなかった。 そこで、自分でつくることにしたのです。 最初に作ったのは競馬ゲーム。2番目が英語教材ソフトでした。 苦心して作った英語教材ソフトだったので、自慢しようと思って(当時唯一の)友達に見せたら、一緒にいた友達の彼女が言いました。 「まっちゃん、これ全然面白くないよ。作るなら、ゲームみたいに遊べる、もっと面白いものを作って。」
その一言がぼくに火をつけ、それからゲームみたいな英語学習ソフトをいくつも作りました。白黒画面のプロトタイプみたいなものでしたが、だんだんソフトの作り方がわかってきました。 「これなら自分でも作れる。これをやろう。これしか出口がない」 そう決心して、両親から100万ずつ金を借りて会社を作りました。ウツから立ち直った転換点でした。
営業の知識も経験もなかったために、結局、それらの教材ソフトが世に出ることはありませんでした。 しかし、その過程で妻と出会い、その後は妻の才能を活かして、デザインと広告の仕事をすることになったのです。 |
ただ、英語の教材ソフトを作りたい気持ちはどこかに残っていて、その後も何度かチャレンジをしました。「PALM」のソフトとして試作を作ったこともあります。
「タイツくん」の連載コラムを雑誌に書くようになっても、英語教材の本をつくりたい、英語に関する連載コラムを書きたいという気持ちがありました。 書籍や連載コラムの企画案やテスト版を作り、編集部に持ち込みました。ですが、編集者には絶賛されながらも、いずれもビジネス的な枠組みで挫折したのです。
そうこうするうちに、ぼくのなかでは、だんだん英語学習ソフトの方法論ができていました。
=================== (1)学習は、ゲームのように面白いもので。
(2)対象は、実用的な口語の英語。
(3)覚え方に工夫が必要である。 ランダムに並ぶものを記憶するのは難しい。言葉の意味に「関連性」があれば、覚えやすい。
(4)さらに印象的な絵があれば、記憶を助け、楽しく学習できる。 =================== みたいなことです。
さて、スイスイ社でiPhoneアプリを作る方針を決めて、ぼくは英語学習ソフトをつくることを密かに決めていました。 |
しかし、以上のメソッドにもまだ足りない要素があります。コアになる「面白い企画」と、実際に「実用的な英語」を教えてくれる人が必要でした。
今回、企画をまとめてくれたのが放送作家のゴウヒデキさんでした。 ゴウさんの視点は非常にユニークで、ちょっといじわるで、しかも(広い意味では)対象に愛があります。一口に言うと、大変面白いのです。 これでアプリの骨は決まりました。
もう一つは、「実用的な口語英語」を教えてくれる人です。 ぼく自身は受験英語が得意だったのに、英会話となると苦手意識があり、学校の英語にウラミがありました。 理想は、アメリカの今のドラマや映画で交わされるような、クールな英語です。 英語の先生はたくさんいても、なかなか、これという人はいなかった。これについても、永年の念願を一気に解決する理想的な出会いがありました。
というわけで、今回の「笑えない英語」は、 ぼくの英語についての積年のウラミと、 作家ゴウヒデキと、 涼子先生との出会いがあって実現した、ある種、奇跡の産物なのです。(高橋の絵も面白いですよ!)
本当に「自信作」といえるものです。 これは電子書籍の一種なのですが、皆さんも、きっとこのような電子書籍は見たことがないでしょう。
もちろん、まだまだ改良発展の余地もあって、次のバージョンではこうしたいという気持ちもすでにあります。 一発出して終わるものではなく、バージョンアップを重ねて、長く付きあっていただけるアプリにしたいと思っています。
ぜひ、お楽しみに。 |
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