細川律夫厚生労働相は8日の閣議に2011年版「労働経済の分析(労働経済白書)」を提出した。大学進学率が1990年以降20年で急速に上昇する一方、教える内容が社会のニーズに合っていないと分析し、若者の高学歴化が必ずしも就職につながっていないと指摘した。卒業しても仕事がない若者を減らすには、大学の就職支援や、学生に教える内容の再検討が必要だと強調した。
2011年春卒業した大学生の就職率は91.1%となり、前年に比べ0.7ポイント悪化した。中学卒や高校卒は前年に比べ改善したが、大卒者の就職は依然として厳しい状況にある。足元で景気は持ち直しの途上にあり、企業の採用意欲も改善するはずだが、実際は就職率の伸びにつながっていないと白書は指摘する。
「大学を卒業して就職も進学もしない人」の割合は2010年は24.2%になった。2000年に32.4%と過去最高になった後は景気回復で就職する人が増え、就職・進学ともにしない人は減っていたが、09年以降は増加に転じ、10年は大きく増えた。
大学の学科別に入学者を見ると、1990年代は特に人文科学、社会科学が増え、学生増をけん引した。現在でも学生の約半数は文系の学部にいる。卒業後「就職も進学もしない人」を学部別に分析すると、理学、工学、農学は少ない一方、人文科学、社会科学、芸術など文系では多い。白書は「大学定員は拡大してきたが、その際の学科構成は社会のニーズに合わせて拡大してきたとは言い難い」と厳しく評価した。
労働経済白書
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