沖縄の差別状況 国連で訴え

2011年7月8日 09時25分このエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録
(3時間50分前に更新)

 琉球大学大学院1年の知念幸見さん(23)が、11日からスイスのジュネーブで開かれる国連欧州本部の「国連先住民族の権利に関する専門家機構」の会議に参加、米軍基地が集中する沖縄の現状や差別撤廃、日米両政府への要望などを訴える。ことし、日本からの参加者は知念さん1人で「今ある沖縄の問題を先延ばしにせず、強く訴えたい」と意欲的だ。

 知念さんは、所属するNGO「琉球弧の先住民族会」の活動の一環で、「意思決定機関の参加と先住民族の研究」「国連先住民族権利宣言」の二つの議題で参加、沖縄の現状をスピーチする。

 持ち時間は各5分。琉球・沖縄人の代表として日米両政府と同専門家機構に対し、独立した人権機関の設置や沖縄の差別状況の調査研究、侵略や支配を強いられてきた沖縄への謝罪要求―などを行う予定だ。

 2008年にハワイ大に留学した際、現地で失われつつある言語や文化の復興に向けた強い運動に心を動かされた。「大国に支配されてきた歴史や今もある基地の駐留など、沖縄とハワイは似ている。沖縄でも声を上げていくことが必要だと思う」と語る。

 県民の思いを無視して基地が集中する現状や、オスプレイの配備決定などを問題視し、「日本政府は意図的に構造的な差別をしているように感じる。わずか5分でも、マイノリティーの人々の声を真剣に受け止めてくれる貴重な時間。しっかり訴えたい」。

« 最新のニュースを読む

写真と動画でみるニュース [一覧する]