政治【民主漂流】菅首相の姑息な思惑 脱原発解散は「真夏の夜の夢」+(2/2ページ)(2011.7.8 11:04

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【民主漂流】
菅首相の姑息な思惑 脱原発解散は「真夏の夜の夢」

2011.7.8 11:04 (2/2ページ)
閣議に臨む菅直人首相=8日午前、国会内(酒巻俊介撮影)

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閣議に臨む菅直人首相=8日午前、国会内(酒巻俊介撮影)

 そこで首相が思いついたもう一つの切り札が再生エネルギー特別措置法案だった。先月27日の記者会見で退陣3条件の一つに挙げ、翌28日の民主党両院議員総会では「エネルギー政策が次期国政選挙の最大の争点になる」とぶち上げた。

 だが、太陽光など自然エネルギーに原子力を代替するだけの供給力はなく、これを「脱原発」にすり替えるのは無理がある。自民党には「無理に反対すれば解散の口実にされかねない」との警戒感が広がっており、早期成立に応じる可能性は十分ある。

 そこで窮余の策として浮かんだのが原発のストレステストだった。玄海原発の再稼働をあっさり認めれば脱原発解散の最後の灯火が消えると考えたのだろう。単に古川康佐賀県知事が求める地元説明に応じたくなかっただけかもしれない。

 だが、ストレステストを再稼働の条件にするならば運転中の原発もテスト終了まで停止しなければ理屈に合わない。政府の安全宣言も嘘だったことになる。

 首相の姑息(こそく)な思惑はもはや見透かされている。どう取り繕っても脱原発解散は首相のはかない「真夏の夜の夢」にすぎない。

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閣議に臨む菅直人首相=8日午前、国会内(酒巻俊介撮影)

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