激しい雨に向かってシュートを放つ永井=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(伊東朋子撮影)
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U−22(22歳以下)日本代表のエースストライカー、名古屋グランパスのFW永井謙佑(22)がロンドン五輪アジア最終予選の組み合わせも決まり、気持ちも新たに9日の神戸戦(ホムスタ)に臨む。チームは7日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで軽めの練習で神戸戦に備えた。
気になっていた最終予選の組み合わせが決まり、永井には具体的な目標が見えてきた。「アジア大会でも上位で対戦しているUAEとかが入っていなかったことは少し気は楽かも」。心なしか表情を和らげた。
マレーシアとは昨秋の広州アジア大会1次リーグで対戦し、2−0で勝利。永井自身も先制弾を決めている。バーレーンとは2月の中東遠征で対戦し、途中出場。得点は決められなかったが、チームは2−0で勝った。悪い印象はない。
「マレーシアは引いて守られてなかなか崩せなかった。バーレーンは前に速くてロングボールを蹴ってくる。1対1にも強い」。1番の難敵を問われるとバーレーンを挙げた。分かっていても止められない脅威のスピードを武器にしているが、それでも警戒されない方が特長を発揮しやすい。対戦経験がない未知のシリアよりも、すでに情報を持っているバーレーンを気にしていた。
「中東が2チーム入っているから暑さ対策をまた考えないと」。6月23日のアジア2次予選のクウェート戦(アウェー)で、どれだけ水を飲んでも喉が渇く、中東独特の暑さを経験したばかり。チームメートのDF闘莉王からは最終予選のアウェーの1試合で8キロも体重が落ちたという話も聞いている。「アウェーは本当にどうなるか分からない。油断はできない」と、最後はしっかり気持ちを引き締めた。
ただ五輪予選初戦は9月とまだ先の話。9日には昨季、特別指定選手として3試合に出場した神戸との対戦が迫っている。6月の代表合宿で痛めた左足首も完治した。「調子は悪くない」。アジア2次予選からチーム復帰初戦となった2日の仙台戦では途中出場したが、得点できなかった。「J初得点は意識しすぎることはないけど、とにかく勝ちたい」。チームの勝利に貢献し続ける先に、代表での活躍も見えてくる。
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