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　「ボクシング１０回戦」（８日、九電記念体育館）

　世界前哨戦に臨む元ＷＢＡ世界フライ級王者・亀田大毅（亀田）が７日、福岡市内のホテルで計量を行い、契約体重リミットいっぱいの５３・５キロで一発パスし、ＫＯを宣言した。控えめな願い事だった。七夕の短冊に大毅は「ＫＯで勝つ」と書き込んだ。世界２階級制覇ではなく、目の前の前哨戦に全力を注ぐ決意だ。

　今試合は世界戦に向けた“査定試合”でもある。亀田プロモーション代表の興毅が、大毅の試合を査定し、内容が良ければ年末の世界戦にゴーサインを出す。また内容が伴わなければ世界戦は年越しとなる。興毅は「最近は３兄弟の中で大毅が一番強い。成長している。今回もやってくれると思う」と期待を寄せた。

　大毅はこれまでフットワークを駆使するボクシングに磨きをかけてきた。世界２階級制覇へ向けてファイターから万能型へ変貌を遂げる過程にある。「練習してきたことが出れば倒して勝てる。練習でやったことが少しでも出ればいい。とにかくいい試合をして福岡のファンに喜んでほしい」。最後まで控えめに心境を語った。