2011年5月15日 21時33分
東京電力は15日、福島第1原発4号機の原子炉建屋の大規模な損壊(3月15日)の原因について、3号機の原子炉内の圧力を下げるために弁を開く「ベント」を3月13~14日に実施した際、水素を含む排気が4号機側に流れ込み、建屋内にたまって爆発したとする見方を発表した。
東電によると、3号機と4号機から排気筒につながる配管は、排気筒の手前で合流している。このため、ベントで排出された3号機内の気体が逆流して4号機の原子炉建屋に充満し、何らかのきっかけで水素爆発が起きたとみている。
4号機原子炉建屋の損壊は当初、使用済み核燃料プールに入っている燃料棒が損傷し、そこから発生した水素が爆発したためとみられていたが、プール内を詳細に調べた結果、燃料棒の損傷の程度は低かったことから、原因を調べていた。【永山悦子】