浜岡原発停止:4号機発電ゼロに…原子炉冷温安定は14日

2011年5月13日 10時54分 更新:5月13日 11時21分

浜岡原発4号機の出力表示(上から2番目)がゼロになった中央給電指令所の表示板=名古屋市東区の中部電力本店で2011年5月13日午前10時2分、兵藤公治撮影
浜岡原発4号機の出力表示(上から2番目)がゼロになった中央給電指令所の表示板=名古屋市東区の中部電力本店で2011年5月13日午前10時2分、兵藤公治撮影

 中部電力は13日未明、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)4号機(出力113・7万キロワット)の原子炉内にある燃料棒の間に制御棒を挿入し、政府の要請を受けた運転停止作業を始めた。4号機の出力を示す同社本店(名古屋市東区)の給電指令所では出力表示板の数値が徐々に低下。午前10時過ぎにゼロを表示し、発電が停止した。

 制御棒の挿入作業は午後も続き、同3時ごろ原子炉が停止、14日午前に原子炉内の水温が100度未満で安定する「冷温停止」状態になる見通しだ。

 同社は、5号機(同138万キロワット)についても14日午前1時20分ごろから運転停止作業を始め、同午後1時ごろには原子炉が停止する予定。これにより、定期点検中の3号機(同110万キロワット)を含めて、同原発で運転可能な原子炉すべての運転が止まる。

 浜岡の停止で同社の供給力の1割超がなくなるため、同社は休止している火力発電所の再稼働を急ぎ、夏の需要ピークに備える。浜岡原発では高さ約15メートルの防波壁を設置する津波対策の工事が始まっており、同社は工事が完成する2~3年後の運転再開を目指している。【工藤昭久】

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