2011年5月11日 22時38分
【ロンドン会川晴之、ベルリン篠田航一】今年10月末に任期満了を迎えるトリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁の後継に、イタリア中銀のドラギ総裁(63)が就任することが11日、事実上、内定した。ユーロ圏(17カ国)で最も影響力のあるメルケル独首相が、同日付のドイツの週刊紙ツァイト(電子版)に「経験が豊かで、ユーロの安定を重視する点でわれわれの考えに近い。ドイツとして総裁就任を支持できる」と語った。
ECB総裁をめぐっては、当初、ドイツ連銀(中央銀行)のウェーバー総裁が本命視されていたが、同総裁は2月、ECB次期総裁就任の考えは無いと表明して脱落、ドラギ氏が最有力候補に浮上した。週明けの欧州連合財務相理事会に提案され、6月の欧州首脳会議で正式決定する運びだ。