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[28574] 堪忍なさいナルトクン
Name: おぼんぬ◆c0fdf452 ID:bb7999ae
Date: 2011/07/01 22:34
もうナルトは、終盤に差し掛かってきたところですが、急にナルいの
しかも擦れてたりしないのを書きたくなりまして、投稿させていただきました。

ってっても、ナルトの設定が少しかわってたり、ナルトの立ち位置にオリキャラがいたりします。

それでもいいって方は、厚かましいですが御声援いただけると幸いです。
メインキャラ配分表

ナルト、イノ(尾獣系担当)

イトマ、サクラ、サスケ(サスケ担当)

を考えています。



[28574] 卒業試験前その一
Name: おぼんぬ◆c0fdf452 ID:bb7999ae
Date: 2011/06/28 12:50
時は、大戦終結直後

場所は、火の国木の葉隠れの里

事は、九尾の大暴れ

これは、この直後から始まる物語

九尾を封印されし赤子は父と母の遺体の横でただ只管泣き続ける。

まるで、父と母を助けることを懇願するように

~当時、遠征部隊小隊長山中イノイチの手記より~

九尾の暴走より早13年が経つ。

うずまきナルトは周囲の目もありながら、道を外さずに育ってきたといえる。

なんだかんだと口うるさいが、気にかけてくれる火影のじっちゃん、怪我をしたときや(といってもすぐ治るのだが)相談したいことがある時、いやな顔せず、対応してくれるイルカ先生や医者のヒガタちゃん、そして家族のように接してくれるイノイチ一家みんながいてくれたからこそ捻くれず育ってこれた。

特に、山中家に感謝しても、したりないほどの恩義がある。

その理由は、里の除け者の自分に衣食住をくれ、更には給金まで払ってくれる。

その金額もナルトがアカデミーで勉強をしても、お小遣いが入る位である。

そして、何よりも自身が寛げる場所を作ってくれたのが何よりもうれしい。

どうやら、この苗畑は山中家しか本来入る事が許されない場であるらしいのだが、イノイチ家族は他の分家の反対を押し切ってこの場に管理小屋を建てた。

他の分家も人柱力の育てた植物だと知られないために、多重の結界、隠遁術をかけこの空間に山中一族以外を近寄らせない空間を作り出した。

それ以来、この地にはイノイチ家族しか近寄ることがなくなったが、彼らは逆に週に一回泊まりに来るようになった。

いくら、この年で一人暮らしをし、早熟なナルトでも夜に一人はさびしいのだ。

そんな環境も相まって、ナルトは多少早熟ではあるものの、アカデミーで多少の馬鹿をやりながらも、充実した生活を送っている。

「ナルト~!!おまたせ!!」

そう言いながら、後ろからヘッドロック張りの抱き付きを加えてきた少女

彼女は「山中イノ」

山中家の一人娘であり、ナルトになんかしらお姉さん風を吹かせるナルトの幼馴染である。

どういう訳か積極的にスキンシップを図ってくることはいいが、そのスキンシップが過剰であることは否まない。

更には、そのスキンシップが、アカデミーの特に男子の悪意の視線にさらされるのだからナルトにとっては有難迷惑だ。

当初のナルトは、里の中での接触は極力避けていたのだが、あちらからの忍犬並みの探索能力(本当に忍犬+人を使ったこともある)でナルトを探し出し、行動を共にしてくる。

同期で人気のあるうちはサスケの事は気にならないのかを聞いたこともあるが、

「ま、負ける可能性のある勝負はしないほうなのよ!!馬鹿」

思いっきり、理不尽(?)にビンタをされた記憶はナルトの脳裏に鮮明に残っている。

しかし、昼飯には毎回誘いに来てくれ、アカデミーの中でも様々な友達を紹介してくれたのもイノであり、自分の課題を手伝ってくれたり、苦手な術の練習に付き合ってくれたり、ちょっと変わっているが大切な幼馴染だ。

「く、くるしいってばよ!!イノ!!」

そう言いながら、顔を青くするナルトに気付き、「ごめんね~」と言いながら腕からナルトを離す。

「こうきょうの前で、恥ずかしい事しないでくれってばよ。」

そう言いながら、ソッポを向くナルトにイノは少し申し訳なさそうに「ソーリー、ソーリー」と謝りながら、今度は手を繋いでくる。

当の本人はナルトの周囲の視線にまったく気にならないらしく平然と鼻歌を歌いながら手を繋いで帰りを共にするのだ。

正直、ナルトはこれだけは御免被りたイノだが、これを拒否するとマジ泣きをされるためもう諦めた。

「あいかわらず、バカップルやってんな~。」

けだるそうな声の方向を向くと、いつもの4バカがそこにはいた。

アカデミーいたずら四人組こと通称「四バカ」

奈良シカマルを筆頭に秋道チョウジ、犬塚キバ、襖イトマからなる、サボり&悪戯カルテットである。

奈良シカマルは常にワザと赤点ギリギリの答えしか書かないのでバカと称するに値するかわからないが、他三人は見事に赤点、居残りの常連である。名家、旧家の忍なのに…

「いよっ、ラブラブだね~お二人さん。このラブラブを少しは俺たちにも分けてほしいもんだ。」

「おい、ナルト女の子の口説き方教えてくれよ!!今年こそ正月は彼女と過ごすんだ!!」

とキバが囃し立てると、イトマが目を血走らせながらナルトの肩を思いっきり揺すって迫ってくる。

放課後に4バカと会うと必ずと言っていい程このやりとりだ。正直ウンザリしてくる。

「その前に、あんたは男磨きなさいよ。犬以下バカに怪力バカ!!」

と、その二人になぜかイノも突っ掛り最終的には収拾がつかなくなっていくのだ。

しかし、明日は卒業試験、山中家族がナルトにも練習を見てくれるために、管理部屋に泊まりに来るとのことだ。

イノイチいわく、何やら情報もリークしたらしい。

不正はあまり好まないが、早く忍となって世話になったみんなに恩を返すためナルトは今回の試験絶対落とすわけにはいかない。

正直言って時間が惜しい。

周りの痛々しい視線から逃げたいわけではない。

早く、試験の内容を知りたいのだ。

手をつないだまま、口論を始めているイノを「シカマル、チョウジ、後は頼んだ」と、伝え、イノを引く。

「ちょ、ナルト、いきなり引っ張らないでよ。」

なにやら、イノが言っているが気にしている暇はない。

ちらっと後ろを見たら、シカマルが、二人に影真似をつけて足止めをしてくれているようだ。追いかけられたらたまったものではない。いつもは、面白い友人なのだが今日はいつもと違うのだ。

そんなことを考えていると、うしろでイノがふふふと笑っている。不思議に思ってちらっと後ろに視線をやった。

「な~に、ナルト~ヤキモチ?」

「うっせ」

イノの言葉にナルトは顔を赤くし、その場から逃げる様にイノの手を離し走り立ち去った。

そんなイノも、「まってよ~。」と言いながらナルトを追いかける。

たとえ、明日が卒業試験であっても、そこにはいつもと変わらない一日があった。










あとがき

入れ忘れてました。ごめんなさい

今回は、卒業試験前からスタートと行きまして、いきなりナルトとイノの絡みと入りました。お粗末でごめんなさい。

だけど、ナルトとイノのカップリングだとなんだかんだ言いながら、イノがナルトの世話を焼くってのがあってるかな~っと思いまして(現状では全然世話してませんが)っと、あと原作のナルトポジションに「襖イトマ」というオリキャラを当てました。

あとは、名前だけ出たのもあったり、しかし、こういった投稿は初めてなので、お粗末かもしれませんが、よろしくお願いします。



[28574] 卒業試験前その二
Name: おぼんぬ◆c0fdf452 ID:e99a132c
Date: 2011/06/27 17:53
イノイチから聞いた試験の題目は『分身の術』

自身の分身を作り、敵を錯乱させる。カテゴリー分身のもっとも初歩中の初歩である。

初歩と言っても、まだチャクラコントロールの完璧でないアカデミー生では、十分難易度の高いものだ。

イノイチの言葉を聞いたその瞬間のナルトの顔色はまさに蒼白だ。

(だ~から、わたしに任せておけば手取り足取り教えてあげるのに…)

そんなことを考えながら、イノは少し気の毒に思いナルトに視線を移した。

現在できる分身も、本当に基礎中の基礎の『分身の術』ではない。

案の定、床に両手を付いているナルトだが、おそらく今のナルトの分身を見たイノイチは正直驚くに違いない。

何せナルトはアカデミー意外性No1忍者なのだから



時を一時アカデミー中期に戻そう。

ナルトはもともと分身の術が一番苦手である。

いや、できない訳ではない。

分身は作れる。

しかし、その分身が他のアカデミー生の分身と、まったくもって違うのだ

違う点を述べるとすれば

その1.まるで、分身は燃え尽きて、ばてたかのようにヘロヘロとへばっている。

その2.使った後、自分もばてる。

その3.なんと、びっくり実体がある。

3は驚くべき事だが、1と2がある限り、3の驚きも失せてしまう。

イルカ先生にもチャクラの練りが甘いから、無駄なチャクラを使うのだと指摘されたが(しかも、アドバイスを受けたのは分身のほう)、それがどうもうまくいかない。

なんと言おうか…餅つきで、相手の事など考えずに、リズムも関係なく力に限り高速で餅をつきまくるのに合いの手を入れる。それくらい難しい。

まぁ、なんと言おうと難しいのだ。

そういう時は誰かに聞くに限るのだが、イルカ先生の場合、熱血指導で帰宅が遅くなる。

イノの場合は、絶対、物理的に手取り足取りボディーランゲージを駆使して教えてくるので、正直御免被りたい。

と、頼みのイノイチさんは現在長期任務中

て、事はイナホさんは今は店番

「てなわけで、俺ってばどうすればいい?ヒガタちゃ『ゴンッ』って~なにすんだってばよ!!」

と、ナルトに残った最後の選択肢…

それはナルトの掛り付けの医者であり、たった今、ナルトに一発くらわした一応木の葉病院外科主任にあたる「渦葉ヒガタ」であった。

「まず、ここではヒガタ先生と呼びなさい。あと、病気や怪我でもなく、こんなくだらない事で仕事中に来ない!!最近は引き継ぎ作業で、忙しいったらありゃしないのに」

即断実行がナルトの良いところでもあるが、今回の診察室に乗り込むのは正直これが裏目に出たようだ。

正直、体の具合が悪くもないのに来られてもヒガタにとっては迷惑でしかない。

しかし、話を聞いていくうちに少しだけ、事情が分かってきた。

(この子も成長してるって事ね…)

当時のナルトは、他人の手を一行に借りようとしない子供であった。

失敗しても、何度も諦めずに続ける姿勢には評価できるものがあるが、我武者羅に練習したところで上達できるものではない。(というより、ナルトの怪我の9割がこの怪我である。)

それを見て、比較的ナルトに敵意のない忍がナルトにコツを教えるといったサイクルが今までナルトの学習サイクルだった。

そんなナルトが自分から聞きに来た最初の質問、是が非でも解決してやりたい。

「んじゃ、ナルト早速分身の術やってみせてよ。」

頬杖をつきながらナルトの方に視線を向ける。

「うっす!!」と威勢のいい掛け声とともに、ナルトは印を結んだ。

印の結び方については間違いない。普通の分身の印だ。

しかし、そこに現れたナルトには正直驚嘆した。

確かに、分身としては不合格である。

こんな、バテバテな分身見たことない。たしかに、自分も同じになっているのだから分身には違いないが…

間違いなく影分身だ。実体がある。

おそらく、ばてているのは、チャクラ量が足りないからであり、それは当り前、現在、九尾のチャクラの発生量は全体のチャクラの1パーセントも満たない。

一般のアカデミー生レベルくらいのチャクラ量が現在のナルトのチャクラ量だ。

本来なら、影分身にすべてのチャクラを奪われてしまう場合もあるが、ナルトの場合は、辛うじて開放している九尾のチャクラがナルトの延命措置となっているようだ。

さらに、封印を緩めてもいいかな…そう思わずにはいられないものがナルトにはある。

偽印だ。

よりによって偽印を使うとは恐れ入った。

偽印とは、一部の忍びが使える本来の印と別の術を行使するテクニックの一つである。

片手印、さらには無印と同類のカテゴリーであり、難易度となれば禁術級

しかも、木の葉には現在、無印の使い手はいるが、偽印の使い手はいない。

(保護者としては失格かもしれないけど、この才能をつぶすわけにはいかない。)

そう決心したヒガタは、今のナルトに必要なものを考察する。本来ならチャクラコントロールと言うべきなのだが、偽印となるとその比重はチャクラ量に重視される。

と、なるとナルトに必要なのは体力そしてチャクラ

「せっかく、来たんだから腹出しなさい。解決の糸口になりそうだし、見てあげる。」

「ヒガタちゃん…それ、逆セクハ「黙れ」申し訳ありませんヒガタ大明神様!!」

そう言うや否やジャンピング捻り腹出し(ベッド着地)を披露するナルトに少し呆れながら、ヒガタは九尾の封印の上に張った自分の封印術式の解読を行う。

はたから見れば、指が陥没したり、ある意味ホラーな光景だが、ナルトも別に痛がる気配もないため危害を加えているわけではない。

数時間後「ふぅ~」というため息と共にヒガタは立ち上がりデスクへ向かう。

今のナルトは上忍クラスのチャクラ開放までは行えるようになっている。

そうでもしないと、影分身は意味を持たないだろう。

当のナルトは、退屈だったのかベッドで寝息を立てている。

その寝顔に、まだまだ子供かと苦笑いを浮かべ、一筆を記し細長い伝書管に入れ、口寄せの蛇に渡した。

蛇は、窓から、送り主の処まで目指す。ナルトの小さな可能性を乗せて…



後日、ナルトがヒガタの紹介でとある忍びの下で熱血青春修業めぐりに明け暮れた。

修業が終了した後のナルトは、「もうあんなの、コリゴリだってばよ。」と思わず愚痴っていた。

しかし、あの修業で使った、全身タイツは今もナルトの引き出しの奥底に大事に保管されている。



山中いのいちから見て、うずまきナルトの忍術の腕は、なんとも表現し難いものだ。

ナルトはなんでも、基本忍術をすっ飛ばして応用ができてしまうことが多々あった。

今だってそう、印は間違いなく分身のそれなのだが

「なぁ、ナルト…これはどう見ても影分身だよな。」

足下を見れば影がある。間違いなく影分身である。

「へ?何それ」

当の本人は影分身を知らないらしい。て、知らないのになぜできる。イノイチのなかには疑問でいっぱいだった。

もともと、ナルトのチャクラコントロールが平均よりも苦手なのはイノと話していたことでもともと知っていた。

チャクラの量のいる術や、自動的にチャクラの配分される術ならどうにかなるのだが、チャクラを練る最中に、配分も考えなければならない精密な術は苦手なのだ。

いのいちや、いのも丁寧に教えているが、どういう訳かナルトのチャクラの練りは粗すぎる。

この原因は、ナルトの中に存在する二種類のチャクラなのだが、それはナルト本人がまだ知りえないことである。

現にナルトはイノにからかわれているが、偽印に影分身、下忍どころか中忍でさえ難しいこの技術をナルトは会得している。

「大した奴だよ。お前は」

そう言いながら、頭に手を乗っける。

当の本人は何を褒められたのか分かっていないようだが、イノイチから見てナルトは親の才能を間違いなく継いでいるだろう。

しかし、本当に分身の術かと言われるとそこには疑問が残るが、話に聞く無様な分身でない事がナルトの唯一の救いだ。

今から、分身を一から叩き込むにも、もう時間がない。

正直、基本を重視するいのいちだが、今回はそれに目をつむった。

影分身であっても分身には変わりはない。

イノイチはそのままナルトを送り出した。








あとがき
なんか中途半端ですが、2話の投稿です。
ナルト最強はあまりする気がないのですが、こん位は良いかなと思いまして…次回から、試験スタート

合格したのか否か…



[28574] 卒業試験当日その一
Name: おぼんぬ◆c0fdf452 ID:e99a132c
Date: 2011/06/28 22:07
卒業試験直前

うずまきナルトは緊張していた。

なにせ自分の分身は影分身という高等忍術だ。が、分身ではない。

今回の、試験は分身の術であってカテゴリー分身ではない。

彼の事情を完璧に知っているイノは気軽に大丈夫だと言ってくれるが…

それ以外の友人たちの目は非常に気の毒そうであった。

「次、うずまきナルト」

イルカ先生の声が聞こえる。

「がんばって」

と隣の幼馴染は軽く背中を叩いてくれた。

それだけ、たったそれだけで、前に進めるような気がする。

周りの目がより一層気の毒そうな気配を感じるが、もうそんなのはどうでも良くなった。

イノイチさん、イナホさん、ガイ先生にヒガタちゃん、イルカ先生と、ついでにイノ

色んな人に助けてもらい、太鼓判を貰ってきた。

あとは、出せるものを出しつくすだけだ。

「おう!!行ってくるってばよ。」

この日、初めてナルトの笑顔であり、当時、イノ曰く最もかっこよかった瞬間でもあったらしい。

ナルトは、前に歩き始めた。





試験終了後、ナルトは俯きながらアカデミーから出てきた。

手には何も持ってない。

大人の嫌悪の目に晒されながら、所々陰口を叩かれながら、ナルトはトボトボと前を歩く。

ふと、一人ナルトの視線に現れた。

山中イノの母親にして、自分にも良くしてくれた大人の一人『山中イナホ』だ。

イナホはナルトの頭の上にやさしく手を乗せ

やさしく「次があるわよ」と撫でる。

ナルトは、この小さな体を震わせて、こらえていた。






そう、笑いを…





山中イノは、試験も終わり、親とナルトの元へ向かおうと足早にアカデミーを進んでいた。

もちろん、試験は合格である。

所々、仲の良いメンツが後で遊ぼうと誘ってくれたが、今はそれどころではない。

イノはイルカから伝言を貰っていた。

『影分身のような高等忍術を扱えるようになったのは、才能も確かに必要だがお前の努力の賜物だ。以後基本の分身の術も諦めず練習するように…』

なんだかんだ言いながらも、ナルトを認めてくれる人はたくさんいるのだ。

ただ、ナルト個人は、先入観からかあまり周りを見ていない。

山中イノは思うのだ。

あなたは一人ではないのだと

アカデミーでも外でもたくさんの人が少しながらもあなたを認めているのだと

そう思って、アカデミーから飛び出したイノは今までの考えがすべてぶっ飛んでしまった。



そこには、般若のような自分の母が、我が子も同然な幼馴染の半ケツを出し、思いっきりシバいていた。

「育ての親を騙そうっていい度胸じゃない~?ナルト~」

「ホント、ホント出来心だってばよ。イナホさん、マジ御免なさい!!」

「だまらっしゃい!!」との掛け声とともにナルトのケツビートは更に壮絶さを増していた。

(わたし、今日あの二人と一緒に帰りたくない。)

この日は、最初で最後のイノがナルトと一緒に帰たくないと思った日であった。

そこには、本来ある嫌悪と憎悪の眼差しではなく、ナルトに対する一種の憐れみの視線しかなかった。と、後にイノは語る。



気を取り直し、イノはナルトとイナホと帰路を共にする。

「恥ずかしいったらありゃしないわよ。」

もちろんイノの小言付きだ。

先頭を歩きながら、グチグチと小言を漏らす。

その後ろに、項垂れるイナホと、ケツに手を添え痛々しく歩いているナルトが続く。

はたから見れば、視線を引く集団だ。特に最後尾

「あれがなければ完璧なのに…」

まったくイノの言う通りである。

イナホは、結婚前に火影邸で受付嬢をしており、ミス木の葉に輝いた位の美人だ。

その上料理を始め、あらゆる家事に精通し、まさにベスト・オブ・妻であった。

そう、沸点の低さと怒った時の豹変を除いては…

イノが、初めて母親のキれた処を見たのは、父親が猪鹿蝶トリオで飲み会をして遅くなった時だ。

丁度、トイレに向かうところだったイノは恐るべきものを目にする。

そこには仁王立ちになったイナホ

しかし、まるで空間が怒気で蜃気楼のように歪んでいる。

どうやら自分の事は気付いていないらしい。

(これは、早く退散したほうがいいわね。)

「た~だいばっ『ドカッ』」

タイミングの悪い事に、ほろ酔い気分のイノイチが丁度玄関を開けたその時だった。

イノイチが飛んだ。

空中で大の字になり、弧を描きながら落ちていくイノイチ

そして、何の受け身もなく頭から落ちた

「アンタ、遅くなるんだったら連絡の一つを入れるのが常識ってもんじゃないかしら~?」

そこには、木の葉ベストオブ妻の『山中イナホ』ではなく、木の葉くの一体術トップ10に入る中忍『逆鬼(旧姓)イナホ』が存在していた。

あの後、詫びの言葉すら云わせないほどのラッシュ

と言うより、イノイチは意識があるかもわからない。

当時の自分が漏らさなかった事を褒めてやりたいくらいだ。

あの時は、ちょうど通りかかった猪鹿蝶トリオの良心秋道夫妻に止められたが(奈良家は朝まで正座だったらしい。)あの瞬間の母親は、まさにイノのトラウマコレクションの一つに加えられるだろう。

「まぁ、ナルトも確かに悪戯が過ぎるわよ。ママが沸点低いのは、ナルトも知ってるでしょ~。」

そう言いながら、ナルトの方を向くとまだ痛いらしい。と、いうか股間も抑えてるって、いったい何処を叩かれたのだろう。逆に今までよく頑張って着いて来たと称賛するべきか…

仕方ないおぶるか…そう考えながらイノが進み出ようとするよりも早く、イナホがナルトの前で屈んだ。

「少し度が過ぎたわ。痛いんでしょ?乗りなさい。」

その好意に一旦はキョトンとするナルト、しかし、すぐにソッポを向いて

「俺ってば、もう子供じゃねーもん。一人前の忍者だってばよ。」

そう言って、いきなり走り出した。

どうやら自分の大好きな幼馴染は少し臍曲がりがあるようだ。

そう思いながら、母親を見ると母親も同じ思いらしく苦笑していた。

「待ちなさいよ~。ナルト~」

もしかしたら、一緒に帰るのは今日までかもしれない。

目の前を走る幼馴染は、意外性No1の名とともに成長力もNo1だ。

すぐに、成長し里でも指折りの忍者になるだろう。

そう考えると少しさみしいが、自分も明日から一人前の忍だ。

あの意外性No1忍者の手綱を引けるよう、自身も研鑽をつまなければならない。

班は違っても、帰る場所は一緒だ。

だから、彼が帰ってきた時、自分が里に帰った時、一生懸命思い出づくりをしよう。

心の中でそう思いながら、イノはナルトを追いかけた。





ナルトの合格の結果を聞いてイノイチも大いに喜んでいた。

正直、ナルトの担任があの公平なのはいいが、多少お堅い海野イルカと聞いたとき、受かるのは五分五分だと考えていた。

「当たり前っちゃー当たり前だってばよ。なにせ、俺ってば、No1忍者だし?」

当の本人は本番前の弱気は何処へやら、天狗になって妻に頭をはたかれている。

この日は、ナルトは嫌がったが、四人で川の字に寝る事になった。

もしかしたら、こんなことも最後になるかもしれないな。

イノイチは心の中で考える。

イノもナルトも忍びだ。

いずれ、生死を賭けた局面にいくらでも晒されるだろう。

だから、彼らが帰ってきたときは、家族として接していこう。

彼らの、帰えれる家を作っていこう。

なにせ、彼らは未来への道を切り開く木の葉の玉なのだから。




その夜、木の葉から一つの知らせが舞い降りる。

『襖イトマ、禁術の巻物を盗み失踪』

その報は、イノイチを含めナルト達友人にも伝わっていった。



[28574] 卒業試験当日その二
Name: おぼんぬ◆c0fdf452 ID:e99a132c
Date: 2011/06/30 21:05
ほどの一行の後を追い始めた。
『襖イトマ、禁術の巻物を盗み失踪』

その報は、一晩にして里に知れ渡る。

取った巻物はどうやら口寄せの巻物らしく、その内容は火影しか知られていない。

火影自体も内容に関しては、顔を赤くして「うるさい!!」との一点張り

しかし、火影の書物庫の巻物を盗んだ事には変わりない。

里に残る忍総出での九尾、うちは両事件に連なる大騒動となった。



襖イトマは只管森の中を走る。

その手には一つの巻物があった。

件の忍法書?である。

イトマは木々を飛び移りながら、今日の事を思い返していた。

(あー思い出しただけで腹が立つ!!)

今回の、忍術試験、イトマは確かに分身の術ができていた。

たった一人分だが…

今回の試験は最低3人の分身ができて初めて合格となる。

しかし、いくら頑張ってもイトマの分身は1体だけしか出なかったのだ。

(別に、オマケで合格にしてくれてもいいじゃねーか。イルカ先生とねーちゃんのバーカ!!)

そう、よりによって試験官はイルカとミズキ

ミズキに関しては譲歩の態度があったのだが、それをイルカが試験をゆがめることは許さないと断言

イトマの合格は無くなった。

もちろん、イトマの親族も抗議したが、今度はそれをイトマの姉が「基本ができない奴に忍者になる資格はない」と親族の意見を封殺

親族を引き連れ、姉は先に帰ってしまった。

そして、一人、校庭で悔し泣きをしていたイトマに一筋の蜘蛛の糸が垂らされる。

これは、親族の一人が、もう一人の試験官ミズキに別の再試験を受けさせるといったものだった。

そして、ミズキがイトマに出した試験、それは

『火影邸の書物庫にある禁書を一冊持ち出して、とある合流地点まで持ってくること。』

火影邸に忍びこむこと自体に躊躇いもあったが、そこは試験だとイトマは割り切る。

「ん、にしても、今日の警備は単純だったな。」

それこそ、火影が普段から常駐している建物である。

もう少し、警備が厳重であってもいいはずだ。

「まぁ、今回は試験だから、じっちゃんが、少し譲歩してくれたんだろうな。」

なんだかんだ言いながら、子供に甘い三代目である。

アカデミー生でも普通は合格できるように加減をしたのだろう。

イトマはそう判断し、合流点に急いだ。



はたけカカシはとある国の宝物の護送任務を終了し、帰路に就いていた。

今回の任務は途中で、何度か他の里の忍と交戦状態になったが、ほとんどが中忍以下の忍であったため、Aランクにしては比較的簡単だったといえる。

報告が終われば当分休暇であるが、どうやら今年も三代目が勝手に下人育成の担当上忍に勝手に組み込んできたため、貴重な休暇をそれに費やさなければならなくなる。

「って、いっても今年も落とすつもりだがな。」

確かに後任の育成は重要ではある。

しかし、それは必ずしもカカシがやらなければならない仕事ではない。

たしか、今年はうちは一族の生き残りが卒業したらしいが、まだ写輪眼を開眼してないのなら必ずしも自分が担当しなければならない道理もない。

「うん、やっぱ落そう。」

はたけカカシ

後任の育成よりも自身の休息の時を優先させる男である。

まぁ、そんな事を考えながらカカシが木の葉に向かって一直線に帰路に就く。

そこで、カカシは一人見知った顔を見つけた。

(ありゃ、たしかユマの所の弟じゃないか。こんな夜に巻物、片手に何やってるんだ?)

一瞬、疑問に思ったが、考えてみると思い当たる所がある。

彼女の姉、襖ユマは基本的に自分と相反して成果主義なところがある。

そのため、彼の成績を何度も嘆いて、カカシを含め、他の上忍に相談してくることが多い。

両親が病気で死んで以来、千手一族の近隣の分家主家として、ユマ自体は表立って常に厳格な態度をとっており、その態度は、弟に対しても同じなのだろう。

しかし、自分たちといるときは、昔と一緒の時は、少し度が過ぎているが弟想いな姉である。

(大方、ご意見番あたりに圧力かけて特別試験でも設けてもらったんだろう。)

といっても、自分には関係ない。

カカシは、イトマを一瞥し、里の方向へ体を向ける。

と、ほんの数刻もしないうち、今度は一人のアカデミー教員を目撃する。

(確か、海野イルカ…)

自分に、下忍育成の担当教員への通知をしてきたのもイルカだ。

今までの流れを考えて、巻物の護送をシミュレートした試験なのだろう。

しかし、イルカの顔が妙に険しく、動作にもまるで加減というものがない。

カカシの知っている海野イルカというアカデミー教員は、真面目で融通の利かない所はあるが、アカデミー教員としては、非常に優れた存在であると記憶している。

そんな、イルカが試験一つでそこまで、大人げなく躍起ににある事だろうか。

というより、この試験にイルカが絡んでいることすら考えにくい。

(なんか、臭うな。)

おそらく、この試験ひと悶着あると考えていい。

(たまには、ワイドショーの出歯亀もいいか。)

カカシは踵を返し、先ほどの一行の後を追い始めた。









あとがき

ついに原作に絡んできました。ナルトじゃないですが…

本当は、この話は一話でまとめるつもりだったのですが、結構文章の量が長くなってしまいまして、もう一つ追加することにしました。
といっても比較的、僕の事態一話が短いので、もう少し詰めてもいいのかもしれませんが、って、原作ではまだ登場しないカカシさんにも早くも参戦してもらったり…、カカシさんがどんな活躍を見せるのか。
まぁ今回は、ここまでってことですみません。
明日までには必ずアップロードします。ではでは



[28574] 卒業試験当日その三
Name: おぼんぬ◆c0fdf452 ID:e99a132c
Date: 2011/07/03 23:43
どれほど進んだのだろう。

合流地点確認のために、イトマは足を止め目印を探す。

今までは、所々クナイが刺さってその方向へ行けば良かったはずだ。

「…あった。」

自分の立ち位置から、左斜め前の木にクナイが刺さっている。

「あっちか。」

そう言いながら、イトマが進もうとした矢先、「待て!!」という制止の声が上がる。

振り返るとそこには、日中自身を不合格にした海野イルカがこめかみをひくつかせ、立っていた。

(うっわー…お冠~)

イルカの様子から、若干引け腰になりながらも、自身には何も非はないのだ。

「ふ、ふん、なんだよ。イルカ先生、今頃あれは合格だったって言っても許してやんねーんだからな『ゴンッ』いって~!!」

そう言いながら、そっぽを向くイトマにイルカの拳骨が炸裂する。

そして、その場で縮こまるイトマにイルカは声を荒げた。

「お前、自分が何をやったのか解っているのか!?」

いつもと違うイルカの様子に、イトマも思わず驚く。

「お前が巻物を書物庫から奪ったことで、うちは惨殺事件以来の大騒動になっている。もう、悪戯なんぞと言う言葉では済まされないんだぞ。」

イルカの言葉に、ショックを受けるイトマ、しかし、自分は試験だと言われ、とってきたのだ。悪戯でもなんでもない。

「おまえは、確かにお調子者だが、分べ「ちょっと待てよ。イルカ先生!!おれはこれが試験だと言われてとってきたんだぞ。」…なんだと!?」

イルカは、この騒動の裏をどうにか悟った。と、そのときである。

イトマの後ろから、風魔手裏剣が一直線に襲いかかる。

「危ない!!イトマ」

そう言いながら、イトマを引き寄せたイルカの腕に風魔手裏剣が掠る。

イトマを後ろに置き、守る形でイルカは手裏剣の飛んできた森の奥を睨んだ。

「あーあー、あともう少しだったのに、運がねーなー。俺も」

そう言いながら、奥から現れたのは木の葉の忍びにして、自分の同僚ミズキだった。

「どういうことだ。ミズキ」

目的がいまいちわからない状況では、まず相手の出方を見るのがセオリーである。

特に、同じ木の葉の忍であるはずのミズキだ。

イトマを狙ったにせよ。何かしらの理由があるはずだ。

そう施行している最中にイルカの体に異変が襲う。

「ど、どうしたんだよ。先生!!」

イルカの変化に戸惑いを隠せないイトマ、そこにミズキが割って入った。

「こいつは、本来お前を拘束するために使うはずだったしびれ薬だったんだがな。まぁ、この状況を利用させてもらうとしますか。」

そして、うつ伏せに倒れるイルカにクナイを突き付け、瓶をイトマに投げた。

「イルカを殺されたくなかったらさ、一つ大人しくこいつを飲んでくれないか?中身はイルカに使った物と同じしびれ薬、俺の仕事は、お前さんのその手に持っている忍法書とお前さんを奪取、誘拐することなんでね。」

口取りはやさしいが、それとは反対に視線にものすごい圧力を感じる。

もし、この場で、イルカ先生を見捨て逃げた場合どうなるだろう。

イルカ先生…間違いなく殺される。

ミズキ先生…多分俺に、罪を全部なすりつけるんだろうな。実行犯俺だし

ねーちゃん…絶対、家の敷居跨がせてくんねぇな。

じーちゃん…許してくれるかな。だけど悲しむんだろうな。

キバ…そういえば、借りた漫画返してねーや。

チョウジ…いつも、俺を慰めてくれたっけ。

シカマル…あいつにも、カンニングとか世話になったよな。

ナルト…あいつには何回も一楽のラーメン奢ってもらったっけ。今思えば、あいつもすごいよな。大人たちに半ば無視されながらも、ただひたすら前に進んでいってる。名家なんて持て囃されながら、何にも出来ない俺とは大違いだ。

ほんと、みんなに迷惑かけてばっかだな~おれ

だからせめてイルカ先生だけでも助けなきゃな

「なぁ、ミズキ先生…俺が、この薬飲んだら、イルカ先生の事見逃してくんねぇかな」

「…あぁ、解った。俺もなるたけイルカには手をかけたくないんでな。それは、約束するよ。」

「な、何言っているんだ。イトマ!!早く逃げろ!!」

焦って叫ぶイルカに、イトマは少し困ったように笑った。

「俺って、どうしよもない位駄目で、情けないヤツだけど、最後まで心配してくれてありがとう…じゃあなイルカ先生」

そういうや否や、イリマは瓶のしびれ薬を一気に仰ぎ、崩れ落ちた。

しかし、ミズキは一向に、イリマに近づこうとせず、イルカに話しかけた。

「なぁ、イルカ…俺と一緒に来ないか。」

一瞬、訳のわからない言葉をかけられ、思わずイルカの口から言葉が漏れる。

「…どういうことだ。ミズキ」

ミズキのいきなりの提案にミズキはつらつらと話し始める。

「ん?あぁ、まぁ俺は本来、木の葉の忍じゃあなくってね。聞いたことないか?つい田の国に最近できた音隠れの里、あそこの工作員なんだわ。」

「どうして、そんな事を漏らす。」

「そりゃ、人を信用させるためには、まず自分からっていうだろう?お前だってよくアカデミーでガキンチョに口酸っぱく言ってんじゃないか。だから、今回はお前の流儀に合わせた。」

「なんで、俺なんかを誘う。里には他にも優秀な人材はいっぱい居た筈だ。」

イルカの言葉に、ミズキは姿勢をただしイルカと向き合う。

「だが、すべてに分け隔てなく、向き合える忍なんて、俺は火影以外お前しか見たことねぇよ。旧家、名家、普通の家、九尾のガキみんなに分け隔てなく、向き合っていたのはお前だけだ。」

「なぁ、音の里の忍ってさ。ほとんどが流民やらなんやらで、迫害を受けててきた奴らばっかしなんだ。俺も、砂出身だけどよ。妹が生まれながらに顔に変な痣があるってだけで親に殺されそうになったのを、俺が引き取って里抜けしたんだ。逃亡生活の途中で風の噂で聞いたどんな奴でも受け入れる里があるってのが音隠れでさ。おれの妹も今は、他の奴らと楽しく暮らしてるよ。だけど、あそこは、俺を含め、教育者が足りない。しかし、流民や異形の教育を自ら進み出る奴は誰と一人としていない。だから、お前なら…九尾だろうがなんだろうが分け隔てなく付き合えるお前なら、あいつらに光を与えられると思ったんだ。だから、俺と一緒に来てくれないか。イルカお願いだ。」

「…そうか」

イルカの返事に顔を上げるミズキ

「どうだ。のってくれるか。」

「断る。俺は、木の葉の忍だ。木の葉のために殉ずる。」

すべてを話し終わり、再度提案を持ちかけたミズキ二帰って来た言葉は明らかな拒絶だった。

その返答に、一瞬憂いを帯びるが、そこはミズキも忍である。心を、殺したのだろう無表情にクナイを右手に握ってイルカに近づく。

「そうか、じゃあ残念だ。イトマに約束して、すぐ悪いとは思ってるが死んでくれ。イルカ『ドゲシ!!』」

ミズキが、一歩一歩近づく中、自分の死期を悟ったイルカ、しかし、その瞬間自分の上を何かが飛んでいくのを感じた。

「約束が、ちげーじゃねぇか!!ミズキ先生」

そして、先ほど、ミズキがいた場所には、信じられない光景があった。

それは、先ほどの立ち位置から離れた場所の木に背を預けて立っているミズキ、そして、先ほどのミズキの場所に立つイトマの姿だった。

「どうしてだ。お前、あのしびれ薬はそう簡単に解けるもんじゃないんだぞ。」

ミズキは考察する。あのしびれ薬は、大蛇でさえ一か月身動きが取れない代物の筈だ。それを、ほんの少しの時間で回復したのだろうか。

「知らねえよ。おれは、昔から薬やらなんやら効かない体質でね。おかげで風邪のときなんか大迷惑だ。それより、さっきのイルカ先生をぶっ殺すってどういう事だよ。」

ミズキの疑問に答えながらも、激高し突進するイトマの攻撃を紙一重で避けるミズキ

ミズキの避けた自身の横周りの3倍もありそうな木に殴りつけたイトマはそのままその木をなぎ倒した。

(オイオイ…この力、三忍の綱手姫そのまんまじゃねぇか。ほとんど逸らしてもこの威力ってどれだけのチャクラ籠ってるんだよ。)

正直言って、このバカ力には驚いた。最初の蹴りも、思いっきり往なしたにも関わらず、ミズキは吹き飛ばされた。

さすが、大蛇丸が興味を持つ素体だけある。どうやらフィジカルスペックは並みの忍のレベルを当に超えているものらしい。

「おれも、本当は、イルカを殺すつもりはなかったよ。そのまま、俺についてきてくれるならな。しかし、俺の身元を知った以上生かして返すわけにはいかない。」

そう言って、イルカに向かって持っているクナイを投げた。

「!!イルカ先生」

もちろん、イトマの性格上イルカをかばうのは目に見えていた。

そこを狙うはずだったのだが

「な、足がうごかない!?」

そして、ミズキが足元に視線を向けると、そこには二つの手が地面から生えて、自身の足をつかんでいた。

《土遁 心中斬首の術(もどき)》

「うおおおお!!」

さらに、足に気を取られたのがいけなかった。

そう、目の前には、先ほどの大木をなぎ倒したこぶしが迫っていた。

「くらえー!!」

イトマの拳はミズキを大木に叩きつけた。



はたけカカシは、非常に困惑していた。

本来なら、特別試験かと思われていた内容がそうではなく、更には、他の忍の謀であるときた。

正直、それだけでも、十分拘束する理由にはなりうるのだが、どうやら、この件には里の上層部が絡んでいるのだろう。暗部が一小隊で周りを包囲している次第である。

むしろ、自分が出ることで、作戦がこじれる場合も考えられる。

そう思うと、うかつに出る事すら憚る結果になり、音の忍と暴露するまで、現在、出歯亀進行中である。

(てか、他里の忍と解ったのなら拘束しなさいっての。)

どうやら、この暗部、別の命で動いているようだ。

そして、視線を下に戻したときである。

その時、まさにミズキがイルカにクナイを投げつけた瞬間であった。

どうやら、ミズキのクナイをイルカに刺さるギリギリで掴んだイトマだが、これは決定的な隙であった。

その時、イトマの背中にカカシは、亡き恩人の姿が重なった。

(!?オビト!!)

そこから、先は自身の最善の行動を体が自然に促した。

目的は、あくまで生け捕りである。カカシの頭はそれほど血が上っていなかったようだ。

そして、土遁を用いて、ミズキの下に来たカカシ

《土遁 心中斬首の術》

目的通り、カカシはミズキの捕獲しようとしたその時、ミズキはカカシの手を離れ、まるで、肉弾戦車に撥ねられたかのように木に衝突した。



「イルカ先生!!大丈夫か!?」

イトマが心配そうに駆け寄ってくるとカカシは唯一動く首を向けイトマに微笑みかけた。

「あぁ、あくまでしびれ薬だけみたいだ。イトマすまないが、助けをよんでくれないか。」

その言葉に、涙を溜めながら頷き、イトマは振り返る

「って、その手間は必要ないぞ。」

目の前には妖怪片眼箒が経っていた。

「んぎゃ~、て、てめぇも敵か。」

半分錯乱しながらも、イトマはイルカを庇う様に、クナイを構えた。

「イトマ、大丈夫だ。この人は木の葉の忍びだ。」

勿論、イルカは、下忍担当上忍通知で面識があるため、カカシを知っている。

一瞬、イルカの方を向いて振り返ると、もう目の前にカカシは立っていた。

「んま、一応は、特別試験だったんだろう。手続きはされているか解らないが、俺の方から、火影様に推薦状を書いといてやる。」

そう言って、イトマの頭に手を乗っけた。

そして、まずはミズキを回収しようとした矢先である。

担ぐために近づいたカカシの目の前で、ミズキは紫の煙幕を爆発させた。

(こいつは、毒煙幕か。)

毒煙幕に会話は御法度である事を知るカカシは、急遽反転し、イトマとイルカを担ぎあげ、煙幕の範囲外に逃げた。

(先ほどまであった暗部の気配もない。一体何だったんだ。)

一瞬、疑問が生まれるが、それも頭の端に追いやりカカシは脇にかかえて目を回しているイトマに視線をむける。

そして、煙幕が晴れた後、ミズキの倒れていたところには、何も残っていなかった。

((砂の抜け忍か…徹底しているな)

「あのー、すみません。」

そんなことを考えていると、イルカがすまなそうにカカシを読んでいた。

「推薦状の件なんですが…」
火影邸でイトマは目覚めた。

目の前には、女医がイトマの健康チェックをしているのだろう。

チェックシートに何かチェックしている。

「ん?目覚めたみたいだね。少し失礼、異常なし…火影様が呼んでるから行こうか。」

軽く、最後に眼球を確認し、異常がない事を解ると、女医はイトマに起き上がるように促した。

隣には、イルカが寝ている。

おそらく、薬の作用で眠っているのだろう。

そう考えながら、イトマは女医の後に続く。

(おれ、もう忍者になれないのかな。それとも、泥棒したんだ。監獄行きかな。)

マイナスなイメージしか頭に入ってこない。

「失礼します。ヒガタです。襖イトマが目覚めたので連れてきました。」

どうやら、考えを巡らせているうちに、火影の書斎に着いたようだ。

「はいれ。」

厳かな火影の声が帰ってきて、女医・ヒガタはイトマに中に入るように促した。

中に入ると、先ほどの、はたけカカシのほか、姉である襖ユマがそれぞれ両サイドに立っていた。

とても、姉を見る気にはなれない。イトマは視線を落とした。

「まず、本日の巻物奪取に関しては、不問とする。」

その言葉に思わず視線を上げるイトマ

目の前の火影は、口もとを微笑ませて話を続けた。

「ミズキは、元々、里の要注意リストに入っていた人物でな。お主には悪いが現場を取るために、今回の事を利用させてもらった。そして、特別試験の件だが…」

その言葉に、またビクッとイトマは震える。

火影は、立ちあがり、イトマの目の前に立った。

「こちらの、カカシ上忍の推薦と連名でイルカ中忍の推薦があってな。イトマ、おめでとう。明日から、おぬしも忍びの階段をのぼりはじめた訳じゃ。」

そう言って、孫に見せるような笑顔で、イトマの頭を撫でた。

そして、ユマに視線を向けると、相変わらずの仏頂面だが、少しばかり微笑んでいるようだ。

カカシやヒガタも、微笑みながら拍手を送っていた。

「…ありがとう…ございます。」

イトマは、涙をこらえお礼を返すのが精一杯だった。

帰り道、ユマの背中を申し訳そうに眺め、後についていく。

「イトマ」

呼びかけて、ユマはイトマに振り返った。

「どうやら、今年用意した額当ては、埃を被らずに済んだようだ。受け取れ。」

そう言って額当てを差し出すユマに、イトマは両手でその額当てを受け取った。

「それよりもイトマ、今日のお前の活躍を聞かせてくれないか。」

カカシから、大体の事は聞いている。

ハラハラすることはあったが、イトマには何も否はない。

今日一日ぐらい、家族として接するのもいいだろう。

「へ?…うん!!」

そんな考えを汲みとったのか。一瞬キョトンとしたイトマは、元気に返事をし、ユマの横に並ぶように歩き、自身の武勇伝を話しだした。

ユマもその武勇伝に口元を微笑ませながら相槌を打ち、二人は帰路に就く。

今日は、イトマが生涯で忘れられない日、後にそう言っていた一日となる。







「あぁ、コピー忍者はたけカカシが来るなんて予想外っすよ。」

そう後ろの忍にミズキはぼやいた。

もちろん先ほどまで、カカシが接触していたミズキは傀儡、正確には自身のオリジナル忍術『傀儡分身』である。

まぁ、簡単に言うと、傀儡に自身のチャクラを覆った劣化影分身である。

そのため、影分身のメリットの一つ『術が解けたら記憶がフィードバックされる』は、傀儡分身でも適用され、傀儡分身のミズキの記憶はすべてフィードバックされていた。

「最後に、苦し紛れに毒煙幕撒きましたけど、はたけカカシの事です。完全無傷ですよ。」

その言葉に、背後の人物は関係なさそうに、つぶやいた。

「いや、はたけカカシの情報は集まっているから別にかまわないよ。それよりも、重要なのは彼、襖イトマのフィジカルスペックや体質などの情報だ。」

そう言いながら、背後の月を見上げる。

(今はまだ埋伏の時、迂闊な行動はできないな。)

男のメガネは、月の光に反射し淡く光った。










あとがき

今回は、ナルト分全然ありませんでしたが、その分、ナルトポジションのイトマくんが、がんばっていました。
って、この話だけ本当に長い。本編なら一話で終わりなのに、文章の拙い僕では、2話分裂になってしまいました。
次回から、本格的に下忍編に移ります。
班編成に何かご意見のある方いらっしゃったら感想版の方にお願いします。



[28574] 下忍 班決め編
Name: おぼんぬ◆c0fdf452 ID:e99a132c
Date: 2011/07/07 01:22
春、それは始まりの季節

フレッシュな香りをはためかせ、桜の木々は花びらが街道を覆う。

新人が、己の希望を胸に秘め、新しいステージに足を踏み入れる春

勿論、アカデミーを卒業したナルトも

「なんか卒業したばっかなのに、また学校ってのも、どうも締まらないってばよ。」

という訳ではなかった。

特に、ナルトは最後のアカデミーでは嫌な思い出しか浮かばない。出来れば、別の場所でやってほしかった。

口を尖らせるナルトにイノは諭しつつ、説明を始めた。

「まぁまぁ、この木の葉の里にアカデミー一学年丸ごと収容できる施設なんて数えるほどしかないからね~。だから、最もリラックスできる場所としてアカデミーなんだって~パパが行ってたわよ~。」

そう言いながらもナルトと同様イノも卒業したのにアカデミーに通うことに違和感がないわけではない。

しかし、イノには今日それ以上のビッグイベントがあるのだ。

そう『班決め』である。

下忍の班決めは後の成長に大きな影響を及ぼす、大変重要である。

そして、下忍の班のメンバーは大人になっても堅い団結がある。

また、女子からしてみれば、想い人との接近を左右する点でも大変重要であるのだ。(あくまでアカデミー女子の先入観ではない。)

(今日の占いは絶好調、ラッキーカラーは紫、幸運の香りはラベンダー…いょおし!!今日は私の為にある日だわ!!)

勿論、イノの大本命は隣にいる幼馴染

今や、初恋のような初々しさはないが、ある日からイノにとって、ナルトが隣にいることは当り前となっており、むしろ、他の女の子がほんの一瞬でも隣になっただけで、心の中にもやもやが生まれるようになっていた。

本当、重症である。

(私のナルト育成計画に狂いはない!!)

ちょっぴし危険な香りを含んでいるが、そこは乙女の御愛嬌

山中イノ13歳、早くも己の忍道(恋道)を突っ走っていた。

そんなイノに対してもどこ吹く風、ナルトはアカデミーの入口をくぐった。

「ん?ナルトとイノじゃねぇか。」

そこには、自分のもう一人の幼馴染であり、通称4バカまたの名をバカルデットのブレーンを務める『奈良シカマル』と隣でリング型のお菓子をすべての指にはめ、取り出した『秋道チョウジ』が階段を上ろうとしている所であった。

「あら、シカマルにチョウジじゃない。あんたらも合格したんだ。」

「合格したんだ。って当たり前だろ。留年だなんてだりぃ事してられるかよ。」

そう言うシカマルたちに追いつき、4人は取りとめにない話をしながら指定された教室に向かう。

教室のドアを開けると、自分たちはどうやら結構遅い方だったようだ。

ほとんどの生徒が席に収まっていた。

シカマルとチョウジは、空いている一番後ろの席をイノとナルトはその前の席に座る。

周りを見渡すと、アカデミートップのうちはサスケ、次席の油女シノ、女子トップの赤守モエなど、アカデミー上位者は独特の雰囲気を持っている。

(あんな、取っ付きにくそうなのと班になるかもしれないってか?かったりー)

シカマルは、そんなことを考えていると、これはまた見知った意外と言っては失礼に値するかもしれないが、意外な奴がサスケの隣に座っていた。

「へー、あいつも合格したのか。」

そう言いながら挨拶がてらシカマルはイトマに近づく。

「珍しい組み合わせだな。イトマ」

その声に、気だるそうにイトマは振り返る。

「俺が、先に座ったんだ。あっちが後から来ただけだ。」

そう返えすイトマにサスケは、我関せずと腕を組み、目をつぶっている。

そんなサスケに、悪態を吐こうとした矢先、一人の少女が近づいてきた。

「さ~くらちゃ~ん」

イトマの想い人『春野サクラ』である。

「どいて、邪魔」

サクラの無愛想な発言に、まるで、イトマは執事の如く立ち上がり席を譲る。

(こいつ、春野に対しては完璧な忠犬体質なんだよな。)

おそらく尻尾があったなら、はち切れんばかりであろうその姿に、シカマルは顔を引き攣らせ、その場を退散した。

シカマルが丁度席に着いた時、教室に一人の中忍が入ってきた。

「みんな待たせてすまない。本日、担当である海野イルカが所要で来られないため、海野に変わりに俺、はがねコテツが、今回の班決めを発表する。」

一瞬、イルカ不在の時に、ざわめきが生じるも、皆すぐに収まり、中忍の言葉に耳を傾ける。

当り前だ。重要なのは班である。

あるものは、自分の未来のため

あるものは、桃色の青春のため

また、あるものは、自らの目的のため

運命の班決めが始まった。

「第一班、油女シノ「…はい」、うずまきナルト「うっす!!」、山中イノ」

「え?」

正直、イノは、自分が他の班に呼ばれるとは正直思っていなかった。

元々、油女シノはアカデミー次席の上位者、更にナルトはおバカではあるが、アカデミーでは、平均点において中間ラインを維持している。それゆえにイノがナルトと同列の班に入る可能性は非常に少なく、イノも諦めていた。

「おい、山中!!いないのか!?「ひゃい!!」おいおい、この先そんなんで大丈夫か?」

それゆえに、この発表にはイノ自身が一番びっくりしていたし、それは返事にも表れていた。

その後何もなかったかのように、次の班の発表になった。

「やった…やったわよ。ナルト!!私たち、同じ班だって。」

思わず舞い上がってナルトに振り向いたイノであったが、ナルトは案外淡泊だった。

「はいはい、そーってばね。」

挙句の果てに、自分の方を見ずに、クナイを睨んで只管苦悶している始末である。

この行いには、さすがにイノもカチンと来た。

「あ~んたね!!これからも宜しく位言ったらどうなの!?バカァ」

そう叫びながら、イノはナルトにヘッドロックをかける。正直、一番の問題はナルトにあるのだが、花もうらやむ乙女の反応にしては、些かバイオレンスだ。そんな二人の額に衝撃が走る。

「こら!!一班の二人、班が決まったからってじゃれ合ってんじゃねぇ!!」

他のアカデミー生には慣れ親しんだナルトとイノの夫婦喧嘩であるが、初対面のコテツにとっては迷惑極まりない。そのまま、手元にあったチョークを投げて黙らせようとしたのだろう。破片が机に落ちていた。

「ん、じゃあ続けるぞ。第七班襖イリマ、「ハイ!!」春野さくら「…はい」「うっしゃ~」うるせぇ!!うちはサスケ「…はい」「しゃーんなろー!!」「「「ブゥ~!!」」」だからうっせぇぞ。てめぇら!!」

サスケの名前が出た瞬間に、サクラ以外の女の子のブーイングが上がり、イリマとサクラの雄たけびがあがったり

「第八班秋道チョウジ「はい!!パクパク」赤守モエ「はーい…あ、斑が出来ちゃった。」犬塚キバ「オウ!!」」

気合いの入った返事の後に、お菓子を食べたり、マニキュアを塗ったり

「第十班奈良シカマル「うぃーっす」、日向ヒナタ「は、はい」、安土アマテ「あい!!」」

やる気のない、』間延びした返事が返ってきたり、余りにも個性的な返事の数々に多少口元をひくつかせたりもしたが、コテツは無事に全班を発表することができた。

(ホント、海野はよくこのメンツを受け持っていられたよな~)

イルカの凄さを今頃になって感じる。

しかし、ここで挫けるわけにはいかないのだ。

午後にはメインが控えているし、イルカは、この為に、態々、各上忍の下へお伺いを立てたのだ。この苦労を水の泡にするわけにはいかない。

コテツは、前半をどうにか堪え切り、休憩の号令をかけた。











あとがき
班決めに結構な時間を食いました。
今回は、亥鹿蝶をあえてバラバラにしてみました。
て言っても、なんだかんだで一番バランス良いのって10班なんですよね。シカマルの存在が何よりも大きすぎる。近距離はちょっと不安だけどヒナタがいるし…
8班なんてアタッカー二人とか思いっきり前衛タイプだし…
7班は原作通りですね。で、今回の1班ナルトとイノのストッパーとして成り立つのが、思いつくあたり、シカマルかシノしか思いつかなかった…後はオリキャラしか…
まぁ、今回はまずは班が出ました。次回が担当上忍の登場ですかね。
拙い文章ですが、今後ともどもよろしくお願いします。




[28574] オリキャラ・キャラ変更紹介
Name: おぼんぬ◆c0fdf452 ID:e99a132c
Date: 2011/07/01 22:26
オリキャラ紹介

襖イトマ
状態変化/
血継限界/
ナルトポジションの四バカの一人
感覚で金剛力を使える
イノいわく通称「怪力バカ」
ナルトポジションらしくドベであるが忍耐力とど根性は原作のナルト同様持ち合わせている。
唯一原作と違う点は、金剛力と千手一族の分家として、里でも一目置かれているところだろう。



金剛力
本編の綱手やサクラでおなじみの馬鹿力、威力は二人には劣るが、当たれば、中忍KOにも十分な威力


渦葉ヒガタ(上忍)
状態変化/火、水、封印術、医療忍術
血継限界/沸遁(火+水)、蒸遁(火+火+水)
遠征部隊の一人として長期任務に従事していたが、綱手、シズネ両名の失踪により、前線から急遽中央に戻された医療忍者の筈である。
カカシらの一年後輩にあたる。
「木の葉の尾のない尾獣」と二番煎じな渾名を持っており、本人はあまり気に入っていない。
 母方にうずまき一族の縁者がおり、自身にも適性があった事から、封印術もそれなりにできる様である。
元、大蛇丸の生徒の一人
 
山中イナホ(旧姓逆鬼イナホ)(中忍)
状態変化/
血継限界/
山中イノの母にして、山中イノイチの妻
元ミス木の葉であり、家事万能のベスト・オブ・妻
元、木の葉くの一体術ベスト10に入っており、体術に限ってはイノイチを超える。
奈良ヨシノ程ではないが、恐妻家である。
笑顔で暴言を吐くタイプ

襖ユマ(上忍)
状態変化/
血継限界/
千手の流れを汲む襖一族の当主にして、イトマの姉
イトマを生んで間もなく病気で亡くなった両親に代わり、イトマを育てた。
表立っては、当主として減額な態度をとっており、その態度はイトマにも変わりはない。
しかし、同僚の上忍に対しては、思いっきりブラコンぷりを発揮し、常に、相談を持ちかけている。
カカシ曰く、成果主義であり、結果が伴えば途中のプロセスに関してなんら関与をしないタイプである。


変更キャラ紹介

ミズキ
状態変化/傀儡術
血継限界/
本編では一発やられ役、アニメでは番外編に出てたっけ?まぁ、本来なら序盤雑魚キャラ扱いだったあの人
この話では、音隠れの結構力のある忍びとして書かれています。
経歴としては、元砂隠れの傀儡使い
傀儡を使った術を得意とし、中の上~上の下の実力であると考えてください。
ついでに、音隠れに妹がいる設定


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