福岡空港、67億円の赤字、松本組
国が管理する26空港のうち、実に22空港が赤字であることが判明。赤字幅が一番大きいのが、年間1800万人の乗降客がある福岡空港、実に67億円の赤字である。
原因は、空港敷地を地主から借りており、その借地料を毎年80億円近く支払っているためである。その地主の代表格は民主党の松本龍議員の一族や資産管理会社である。
赤字原因は、地主からの借上負担金だけではない。福岡空港は住宅街に近いため、土地を毎年購入している。航空局は我々の税金で相場の倍近い価格で購入しており、売却する所有者はボロ儲かり状態である。
更に、購入して点々と所在する管理地は、フェンスで仕切られ立ち入り禁止、ごく一部貸し出し(寿屋→ナフコ)も行われているが、殆どが未利用である。地元企業が資材置場や駐車場で利用したいとしているが貸し出しはしていない(JRですら今では高架下を事務所・資材置場・駐車上等に貸している)。福岡空港を管理する国は何を考えているのか知らないが、これまでに膨大な費用を費やし土地を購入しており、殆ど利用もせず、安全対策を口実に現在も購入し続けている。資材置き場等で貸したら借り手も助かり、収入を得ることができるが、行政というものはそういうものだろうか(監督官庁責任者は首や)。
福岡空港移転論(麻生知事・山崎拓衆議院議員・財界等)
福岡空港は、アジアに開かれた空港として、手狭(2800m滑走路1本)で住宅地に隣接しているため滑走路を2本にするような拡張もできず、危険性もあり、玄海灘に面した場所への空港移転論が持て囃されている。
筆者としてはアジアに開かれた空港論には賛成するが、国が羽田・成田に並ぶ日本の西のハブ空港として位置付けしなければ、ただのゼネコン対策の公共投資論に終わってしまう。
シンガポール(チャンギ)・香港(香港国際空港)・上海(上海浦東国際空港)・ソウル(仁川国際空港)などは国家事業としてハブ空港化して機能しており、現在の福岡空港移転論の器ありきの発想計画では費用のムダである。肝心の乗降客数までもが、2000万人を目前にして失速している。
※現在、現空港の一部拡張論で落ち着いている。しかし国交省航空局も静岡空港が開港した現在、新しいプロジェクトがなく、このままでは組織を大幅に縮小される恐れがあるため、水面下で福岡空港移転論を後押ししているとされる。
追、福岡空港大地主
その大地主の一人は、民主党の松本龍議員の一族(松本組)である。松本組の創業者は松本治一郎、部落開放の父と称せられるが、戦前は左派の翼賛議員でもあった。部落出身の治一郎は土建屋の傍ら部落開放に尽力(全国水平社議長、参議院副議長)、経営才覚にも優れ、膨大な不動産を所有。昭和11年より衆議院議員、蓆田飛行場(板付飛行場→福岡空港、開港は昭和20年、19年から工事着手)が建設されることは分かっており、空港当たりの敷地を買い占めたと思われる。現在も空港内や空港近隣に膨大な不動産を所有している。
戦前、軍の飛行場として開発された空港が、土地収用ではなく借り上げになったのも戦前翼賛議員であったからともいわれている。そのほか蓑原一族も大地主。
平成年度 | 乗降客数 |
8年度 | 16,658,275 |
9年度 | 17,345,163 |
10年度 | 17,934,397 |
11年度 | 19,503,508 |
12年度 | 19,569,509 |
13年度 | 19,499,188 |
14年度 | 19,677,763 |
15年度 | 18,483,100 |
16年度 | 18,573,198 |
17年度 | 18,560,570 |
18年度 | 18,123,731 |
19年度 | 17,826,082 |