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【すごいぞ!ニッポンのキーテク】太陽光で航行 ハイブリッド「エコシップ」進水へ
2011.5.15 12:00
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造船各社が航海中の地球温暖化ガスの排出量を削減する「エコシップ」の設計、開発に力を入れる中、川崎重工業が開発した「ハイブリッド給電システム」に注目が集まっている。船の推進力としてディーゼル発電機と太陽光発電を交互に使い、大容量の蓄電池も利用して発電機の稼働時間を減らす。その分、発電機燃料を節減し、二酸化炭素(CO2)などの排出量を削減できる仕組みだ。同社は6月をめどに実際に船に搭載して試験航海を始め、並行して受注活動も強化する方針だ。
川崎重工のハイブリッド給電システムは、同社が独自開発した大容量ニッケル水素電池「ギガセル」を使用する。ディーゼル発電機で船を動かしている間に、甲板に取り付けた太陽光パネルで発電した電力や、発電機から出る余剰電力をギガセルに充電。必要量がたまったらギガセルからの放電のみで船を動かし、その間、発電機を停止。これを交互に繰り返し、発電機の使用燃料を削減する。
一般的な自動車運搬船(乗用車6000台積み)に採用した場合、航海中のCO2排出量を2%程度減らせるという。同社船舶海洋カンパニーの小林一也技術本部長は「当社が持つ多様な技術をかけ合わせた新しい船の動力源だ」と胸を張る。
ギガセルについては同社はすでに電池駆動の路面電車、電動大型バスなどを開発中で、次世代送電網のスマートグリッドへの応用も可能だ。その技術を船にも応用した形だ。
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