韓国軍:注意を要する「関心兵士」約2万人

海兵隊銃器乱射事件、問題の兵士も該当

 今月4日に同僚の海兵隊員に銃を乱射し4人を死亡させたキム・ミンチャン上等兵(19)が、訓練所の検査で不安や性格障害、統合失調症などの症状を示し、部隊の小哨長(中尉)がキム上等兵を特別管理対象として管理してきたことが5日までに分かった。

 韓国軍は、キム上等兵のように性格上の問題がある兵士や軍隊生活に適応できない兵士たちを「関心兵士」に分類し、管理している。韓国軍当局は、関心兵士の具体的な人数を公表していないが、陸軍では約40万人のうち5%未満、空軍では約3万人のうち0.8%程度だと推定されている。海軍と海兵隊は、陸軍・空軍とはシステムが異なり、具体的な実態把握はなされていないという。

 韓国軍消息筋は「正式な実態把握はなされていないが、陸軍などの規模を考慮すると、軍全体で関心兵士は約2万人になると推定される」と語った。関心兵士は、自殺を試みたり事故を誘発した前歴がある兵士や、家庭に問題がある兵士、軍隊生活に適応できない兵士などで、入隊前後の検査や指揮官との面談などを経て決定される。ただし、その内容は極秘扱いだという。

 韓国軍では、関心兵士の等級により、小隊長から大隊長クラスの指揮官が定期的に面談を行い、状態が悪い兵士は実弾を扱う部隊には配置しないようにしているが、兵力不足などの問題のため、こうした兵士が最前線の哨所など銃器や実弾を取り扱う部隊に配置されるケースも少なくないといわれる。検査で問題が確認されたキム上等兵も、実弾を扱う江華島の海岸哨所に配置されていた。

ユ・ヨンウォン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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