<九電>「原発賛成」やらせメール 関連会社に依頼
毎日新聞 7月6日(水)21時0分配信
|
拡大写真 |
やらせメール問題を受けて会見の冒頭に頭を下げる九電の眞部利應社長=福岡市中央区で2011年7月6日午後7時32分、矢頭智剛撮影 |
眞部社長によると、番組放送4日前の6月22日、九電側から関係会社4社に「説明会の進行を見ながら、再開容認の立場で意見を発信してほしい」と依頼した。理由は「原子力の安全性、必要性に理解を広めてもらいたかった」と述べた。関連会社から何通のメールが番組に届き、紹介されたかなどは把握していないという。関連会社の社員は計2300人。
玄海原発再稼働には「当然影響はある」と認めた。社長の責任については「誰がやったとしても最終責任は社長にある」としながらも、自身の進退は「控えさせてください」と明言を避けた。
衆院予算委員会では笠井亮議員(共産)が入手した内部文書を基に、九電からの具体的な指示内容を指摘した。海江田万里経産相は「人選も公平にやるように言った」としたうえで「九電が(やらせの指示を)やっているならけしからん」と答弁。事実の場合は、断固とした処置をとる考えを明らかにした。
番組には26日午前、経産省の依頼を受けた広告代理店が選んだ県民7人が出演。原子力安全・保安院職員らによる説明と質疑があった。県内のケーブルテレビとインターネットを通じて生放送され、ネットでは延べ5000人近くが視聴した。番組中にメールが473件、ファクスが116件寄せられ、このうち11通が番組中に読み上げられた。再稼働容認や賛成する意見が4通含まれていた。
やらせメールについては4日、鹿児島県議会原発問題特別委員会で共産党県議が追及したのに対し、九電の中村明・上席執行役員(原子力発電本部副本部長)は「番組があると社内や関係会社に連絡はしたが、どうこうしろと言った事実はございません」と否定していた。【斎藤良太】
【関連記事】
玄海原発:海江田経産相が29日佐賀訪問 再稼働要請で
九電:玄海原発の番組で、関係会社社員が再開支持メール
玄海原発:再稼働に同意 町長が九電社長と面会
玄海原発:立地・周辺の10首長 半数が運転再開に慎重
玄海原発:再開容認へ 佐賀県知事「安全性クリア」
最終更新:7月6日(水)21時4分
Yahoo!ニュース関連記事
- 首相、原発再稼働の判断留保…新基準等作成まで(読売新聞) 20時56分
- 事実関係、調査の意向=原発説明会にメール指示? ―海江田経産相(時事通信) 19時59分
- 九電関連会社が社員に原発再開メールを指示(産経新聞) 18時55分
- 佐賀・玄海原発:知事を訪問し状況説明−−九電熊本支社長 /熊本(毎日新聞) 13時4分
- 長崎も国に説明会を要望=玄海原発再開問題で―県と県議会(時事通信) 5日(火)19時22分