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【大リーグ】イチロー球宴出場11年連続ならず 試合では意地のマルチ2011年7月5日 紙面から
【シアトル秋野未知】ついに“イチ時代”の終焉(しゅうえん)か−。大リーグは3日(日本時間4日未明)、第82回オールスター戦(12日・フェニックス)の出場選手を発表。10年連続出場を続けていたマリナーズ・イチロー外野手(37)は選出されず、2000年以来の日本勢抜きの球宴となる。この日のパドレス戦では、意地の3打数2安打2得点と勝利に貢献。球宴出場が途切れた今、11年連続200安打へ向け死力を注ぐしかない。 ◆緊急“会議”どんな思いが51番の胸に去来したのだろうか。試合前、ウェッジ監督は選手控室で報道陣シャットアウトの緊急ミーティングを招集。前日の試合で起きた“四球誤審”に気付かなかったことをわびるとともにヘルナンデス、リーグの両投手が球宴に選出されたことをチームに報告した。さらに球宴に出場しない選手たちに、休暇の過ごし方の注意事項を通達。メジャー11年目で初の球宴休みを過ごすイチローは、表情ひとつ変えずに口を開いた。 ◆初球宴休み「休養? これから考えることでしょ。まだ試合をやってるんだから」。その試合では1番の役目を果たし、意地を見せつけた。1打席目はレートスの速球を左前打。その後、21個目の盗塁を決めケネディの適時打で先制のホームを踏む。追いつかれた直後の3回には遊撃内野安打。スモークの犠飛で勝ち越しの得点も記録した。 ◆試合に没頭まさに、球宴落選のショックを振り払うように試合に没頭。試合後、イチローはさばさばとした表情で球宴落選の話題に触れた。「今年もたくさん投票していただいたので、そのことにお礼を言いたいですね。これは毎年変わらないことですけど」。落胆の様子はないが、かといって肩の荷が下りた雰囲気を醸し出すわけでもない。10年連続出場は、昨年時点で現役最長。報道陣から球宴出場が途切れた気持ちを問われると「ボクから(言葉を)ほじくり出す必要はないのでは」と受け流した。 今季は5月の月間打率が2割1分と低迷し、折り返しの81試合消化時点での安打数、打率ともに11年間で最低。結果で周囲を納得させてきた男にとって、これ以上の屈辱はない。11年連続球宴出場が消えた今、イチローが視野に入れるのは当然11年連続200安打。現在182安打ペースと巻き返しが急務な状況の中、51番が“最後の砦”を守ることができるだろうか。 PR情報
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