千葉県市川市で07年、英会話講師の英国人女性リンゼイ・アン・ホーカーさん(当時22歳)の遺体が見つかった事件で、殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われている住所不定、無職、市橋達也被告(32)の裁判員裁判の初公判を4日に控え、リンゼイさんの両親と姉妹計4人が3日午前、来日した。被害者参加制度に基づき、千葉地裁で開かれる裁判に参加する。
4人は午前9時半ごろ、成田空港に到着した。関係者に付き添われた一家は終始険しい表情。報道陣の取材に応じた父ウィリアムさん(58)は「私は娘の正義を勝ち取るために来た。公正な判決を期待している」と淡々と語り、東日本大震災の被災者へ哀悼の意を表明すると、足早に空港を後にした。
起訴状などによると、市橋被告は07年3月25日ごろ、市川市のマンション自室でリンゼイさんの顔などを拳で殴るなどしたうえ、首を圧迫して窒息死させた後、ベランダにあった浴槽に遺棄したとされる。【西浦久雄】
毎日新聞 2011年7月3日 18時32分(最終更新 7月4日 1時21分)